Episode18 あの日の事件の真相
「オーロラさんも捕まってたんですね。さぁ、こっちへ来てください。」
僕は、オーロラさんにそう言う。しかし、彼女は来ない。
「何をしているんですか!早く来てください!」
僕は、再度呼び掛ける。すると、
「リドナーくんって本当に優しいのね。敵の私も情をかけてくれるなんて。テーラも惚れるわけね。」
「敵?」
僕は首を傾げた。
「そうね。これなら、わかってくれるかしら。固有魔法『デジネーション』。テーラ、バーロンさん、マリアさん、ニコラスを対象に『スタン』。」
エリーナはそう唱えた。すると、テーラ、バーロン、マリア、ニコラスの4人は気を失った。
「私の固有魔法『デジネーション』は魔法の対象を指定できるの。凄いでしょ?」
彼女は聞いてきた。
「あぁ。」
僕は険しい顔をして、そう返事をした。
「『デジネーション』。先ほどの4人を対象に『エンド』。」
続いて、オーロラさんはそう唱えた。すると、みんなが目を覚ました。
「さぁて、みんながそろったことだし、面白い話でもしてあげよっか。」
「話?」
「そう、6年前のアルカディア大量殺人事件の話。」
彼女は、ほくそ笑みながらそう言った。
そして、オーロラさんは語り始めた。
* * * * *
あの日、オーロラさん、及び生徒の過半数は誰かに操られていた。その操り主は、洗脳という能力を持つ黄昏界の女だった。その女に操られたから、オーロラさんはテーラを、生徒たちは他の生徒たちを殺してしまったのだ(オーロラさんとテーラに場合は未遂に終わったのだが)。
そして、その後、生徒たちは自殺を命じられ、全員がそれに従った。しかし、当時、学園で一番魔力が高かったというオーロラさんは自殺が命じられずに、操り主の女に呼び出された。
それから、その女の固有魔法『チェンジド』(中身を入れ替えるだけで、性格以外の脳内情報は入れ替わらない)でオーロラさんとの入れ替わりが起こった。これにより、他人の体を手に入れた女は、『チェンジド』の代わりに『デジネーション』を覚え、高い魔力を手にした。
その後、入れ替わった女は中身がオーロラさんとなった自分を刺し殺した。どうやら、住む世界に関係なく、殺せば能力が継承されるらしく、女はオーロラさんの体で洗脳を継承した。
これが、大量殺人が起こった後で、僕が学園につく前の話らしいのだ。
* * * * *
「1つ、聞いていいですか。だからって、何だって話ですが。」
僕はオーロラさんに聞く。
「えぇ。どうぞ。」
彼女は、そう答えたので、
「何で、実行はあの日だったんだ?」
と聞いた。
「あぁ。それはクリスが石像を壊すのを待っていたからよ。あの男、本当に行動が遅かったわね。まぁ、それでも、今は彼に従ってるんだけど。」
彼女はそう言ったのだ。なるほど...って、今、何て!?
「い、今は彼に従ってるって言った?」
僕はオーロラさんにそう聞く。すると、彼女は答えた。
「そうよ。ドュンケル様の『リバース』で蘇生したの。これで、3回目よ。」
と。ってことは、彼はあの時からずっとドュンケルと繋がっていたってことか!
「ねぇ。山麓の図書館に行きたいんでしょ?」
僕が納得した所でオーロラさんはそう聞いてきた。僕たちは揃ってうなずく。と、
「なら、かかってきなさい!力ずくでここを通って見せない!」
彼女は僕たちにそう宣戦布告した。
こうして、僕たちたエリーナさんとの対決が始まった。




