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第9章 絶対防御の章 第144話 違和感を感じた

「中にはルキアとサラが居た」


 俺は一旦外へ出てジョシュアと合流した。普通にノックして入るためだ。なぜここに居るのかは訝しがるとは思うがジョシュアはサラに信用されている。


「コンコン」


 ノックをすると返事が返って来た。


「どなたですか?」


 サラの声だ。


「俺です、ジョシュアです」


「ジョシュアさん?確かに声はそう聞こえましたが、なぜここに?」


「ルキアお嬢様にお目に掛りにきました。入ってもいいですか?」


 少し間が空いたが扉が開いた。


「どうぞ。そちらの方は?」


「入ってから説明します」


「判りました、ではどうぞ」


 屋敷の中まで入ってきているのだから怪しい者ではないと判断したようだがも俺たちはちゃんとした案内をされて入って来たわけではない。


「お久しぶりですねジョシュアさん。今までどこで何をしておられたのですか?」


 ルキアの声はほぼ聴いたことが無かったので、年の割には割と低い声だな、という感想を持った。


「お久しぶりです、ルキアお嬢様。色々とあったんですが、今はロングウッドの森で暮らしています」


 ルキアが何をどこまで把握しているのかが判らなかったのでジョシュアは本当の事を言った。信用、というか信頼を得るためだ。


「そうですか、ロングウッドの森に。魔法使いが大勢住んでいるところですね。もしかしてジョシュアさんも魔法を?」


「いいえ、俺は魔法は今でも使えません」


「そうなんですね、それは残念。それで、そちらの方は?」


 やっと俺の番が回って来た。


「久しぶりだなルキア、俺はコータローだよ」


 ルキアは驚いた顔を見せなかった。ある程度のことはエル・ドアンあたりから聞いていたのだろう。


「本当に別人になってしまうのですね」


「ああ、むしろ年齢も見た目も別人にしか成れない魔法なんだよ」


「別人になって別の人生を歩む、いいではありませんか」


「あんたはまだ若いんだから、若返りの魔法は必要ないだろうに」


「まあ、私にも色々とあるのですよ」


 年齢の割には落ち着いた話し方をするルキアに俺は少し違和感を感じ始めていた。



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