表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
15/15

トイレ事情。

私は鷹くんと結婚して今日まで生活の違いや男女差やいろいろとビックリした事もありましたが今はもう、慣れつつあります。

そして、今まで誰にも言えない悩みを持っている。

それは、毎日の格好が着物である事。

私は生まれた時から洋服で育っているだけだから着物なんて浴衣と成人式で着た振袖だけ。

まぁ、この時代は帯はしないだけマシなんだけどね。

でも、この時代の着物って歩くにも不便。ホント、走る事なんてご法度なのよね。

基本はシズシズ歩く事。着物の裾が長いから着慣れていない私は何回、裾を踏んだか分からない。

でも、高貴な方=宮中におられる帝一族並びに女房さん達は「ハカマ」を着用。

良いわよね~~。一応、貴族である私達は滅多な事では「ハカマ」をけない。

それに、着物って言っても重ね着だし。冬はまぁ良しとしても夏!夏が物凄く暑い。

一度、前にあまりの暑さで短パンとキャミでウロウロしていた時に、屋敷中に人達に変な目で見られて鷹くんから凄く叱られた事もあるのよね。

だから、わたしもそれなりに暑さ対策をいろいろと考えたんだけどイマイチ。

そして、今、最も悩んでいる事は「トイレ」

この時代のトイレって「おまる」みたいな物だから大変なのよ。

みんなよくこんな物で出来るわよね~~!

「おまる」って私、幼児の頃の「トイレ、トレーニング」を思い出すわ。

こんなんで用をたすなら庭の隅っこで穴を掘ってしたほうがマシ。

それにさ~、いくら室内と言えども、何枚も重ねた着物を着て長い裾を抱えてこまないと汚いじゃない。

洋服だったら「おまる」でも良いでしょうけど。

それに、トイレって個室でしょう。唯一、リラックスできる空間なのよ。私には。

だから、唯一、1人で個室が満喫できて尚且つ、リラックスができるようなトイレを作りたい訳なのよね。それに「小屋」のような物も建てないといけないし。

今、私が気になる場所は庭の西側。確か「西」って言ったら方角的にもOKなハズだと思う?

違うかな?まぁ、どっちにしても分からなかったら良いのよ。

そして、最大の問題が浄化装置。穴を掘っただけではね~~。

出来れば水洗トイレのようにしたいけど、これは絶対ムリ!

鷹くんの屋敷の庭って立派でしょう。この庭を歩くたびに悪臭がするなんて事になったら大変だもの。

ところで、みんなが「おまる」で用をたした後、何所に捨てているんだろう?


「華ちゃん。あのさ、変な事を聞くんだけど、皆がおまるで用をたした後、何所に捨てているの?」


「エッ!・・・・・・北の方様。何故、そのような事をお聞きになられます?」


「ちょっとね。私も鷹くんの北の方なんだし、一応はこの屋敷の事を把握しておこうかなぁ!?って思ってさ。」


「・・・・・・?そうで御座いますか。・・・・でも、何も北の方様とあろう方がお知りになられなくても宜しいのでは?」


「・・・・・でもね、私は知っておきたいのよ。(ニッコリ)」


「はぁ~~。コレは萩様には内密でお願い致します。絶対に誰にも言わないで下さいませ。」


「分かった。(なんか、聞いてはいけないような内容みたい。)」


「ここの・・は武が何処かへ運んでいるようなのです。わたくしも詳しくは存じ上げません。」


「そうなんだ。武さんが運んでいるのね。華ちゃん!ありがとう~~~。」


そうなんだ。武さんが処理をしてるんだ。じゃ、武さんに聞けばいいのよね。


「武さん。いつもご苦労さん。そして、ありがとう。ところで、武さんに聞きたい事があるのよ。」


「北の方様。どのような事で御座いますか?私であれば何なりと。」


私は人に聞かれたらマズイと思って武さんの耳元でささやいた。


「武さんってさ、ここのおまるの後の処理をしてるじゃない。いったい何所に運んでいるの?」


「エッ!・・・・また何故、そのような事をお聞きなさいます。」


「ちょっとね。お願い!教えて欲しいのよ。・・にも言わないから。」


「・・・・・・・・。北の方様。絶対、誰にも口外しないで下さいませ。絶対で御座います。」


「分かってるってさ~~!」


「実は、ここの物はこの屋敷を出まして三つ筋目にある穴が御座います。そこへ毎日、運んでおります。」


「三つ筋目・・・・・。随分、遠くまで運んでいるのね。」


「はい。なんせ悪臭が出ますものですから、なるべく遠くに運んでおります。アッ!北の方様。この事は絶対に誰にもお話しになりませんようにお願い致します。そうでなければ私はもう、此処には置いて頂けません!!」


「分かった。ありがとう武さん。この事は私達だけの秘密だから。」


私は武さんの話しを聞いてトイレを作ろうなんてはムリだと痛感した。

じゃあ、どうすれば良い?

おまるに行くたびに着物が・・・・・

・・・!!そうだ!コレしかないわよね!

そうなのです。私はいつでも「おまる」に行けるように着物に下にレギンスをはき、その上には短い着物、外側を長い着物を着れば良いのよ。トイレに行きたくなったら長い着物を脱げば良い。

フフフフ・・・・そうよね~~~!


頭の中でシュミレーション。良い考えではないか!

早速、試すと思っていた通り!トイレに行く事がずっと楽です。

後は「個室」の問題だけ。

まぁ、狭い部屋に「おまる」はポツンと置いてあるだけだから、それなりに個室にはなっているんだけど。ドアじゃないし、鍵もない。誰かが入って来たら気が気じゃないもの。

今まではおまるに座るたびに「誰かが来るんじゃないか。」って緊張していたし。

だから、私は「使用中」って書いた札を掛ける事にした。

何故、こんな簡単なことが思い付かなかったのか!

多分、私は段々とこっちの生活様式に染まってきているんだと思う。

これって嬉しいのか、悲しいのか分からん!



北の方様がわたくしに聞かれた内容に驚いてしまいました。

北の方様ともあろうお方が何故、あのような事をお知りになりたいので御座いましょう?

北の方様は「妻の務め」のような事を申されました。

さすが、北の方様で御座いますわ。わたくしでも、どうでもいいような事ですのに。

屋敷の皆々様のご苦労をお知りになられたいので御座いますね。

わたくし、誰に何を言われても北の方様だけで御座います。わたくしの主は。



今日、北の方様から私に聞かれた。

もう、最初は吃驚しましたよ!

でも、北の方様から内容をお話しされましたら何と、私どもに仕事の内容だった。

そこまでして・・・・北の方様は私達、下男の事まで把握したいと申されるなんて素晴らしいお方なんだ!

本当に、鷹明様は素晴らしい北の方様をお貰いになられた。

もうこの、お屋敷は安泰!!

それに私は北の方様と秘密・・・・を持ったのだから。

凄く幸せな気分だ。







評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ