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文々。通信  作者: 妖じい
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信仰者離れ深刻か 彷徨う信者たち

第二千十六季 水無月の三

 同月の2日。布教のため人里へ訪れていた聖徳道士の豊聡耳神子氏は、自身が構えている道場への入信を希望する者たちが血相を変えて続けざまに訴え出てきた事態に対し驚きを隠せなかったという。神子氏はヘッドホンを外して1人1人の欲に耳を傾け見聞。訴えてきた者の多くは守矢神社の元信者や命蓮寺で修行を積んでいた元僧たちであり、先日の"賭博異変"を発端としたトップへの不信感が原因にあるようだと語った。神子氏は道場に招くようなことはせず、今目の前に直面した問題と向き合いどう解決していけばいいのか。賭け事に加担した当人たちに直接事情は聞いたのかなど、疑念を持つ前に己で解決の糸口を探ってからでも良いのではないかと説いたそうだ。皆は渋々ながらも納得し、道場への入信を諦めたらしい。

 この神子氏の言動に対し信者を増やす良い機会だったのではないかと質問すると、

「我が道場は純粋に己の力を高めたい者だけに入信を薦めています。うちは逃げ場所ではありませんからね」と短く語った。最近行き場の無くなった信仰者たちが巷で増えており、博麗神社・守矢神社・命蓮寺を除いたお寺や神社への入信を希望する者たちが後を絶たない。"賭博異変"の被害者である博麗神社に入信したい者がいない理由として、「妖怪が集まる場所に入信したいと思う奴なんていない」と、皆口裏を合わせているかのように同じことを言った。"賭博異変"の件に関して神子氏は、「ちょっとした余興というのは分かるのですがあの面子ですからねぇ。時が経てばこの一件も皆の記憶から忘れられて何とかなることでしょう」とコメントした。多くの信仰者を失った守矢神社・命蓮寺の者たちがこれからどう動くのか注目だ。

特に落ち度のない博麗神社に信者が来ないとはこれ如何に

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