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世界がアップデートされたって? 〜地球に突如現れた迷宮、13年以内に攻略しないと大魔王が攻めてくるらしいです〜  作者: 青井あげは


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 とりあえず、スタンピードまでの間はレベル上げをすることになった。


 いきさつは、と言うとこうだ。

 ~~~~~~~

「そう言えば皆レベルは15迄いってるか?」


 土屋さんが私達やダイキさん達を見ながら確認する。


「俺達は、俺とソラタが16で超えてて、ショウコが14っすね。」

「あたし達は二人ともまだいってないよ。あたしが14、ほのかが13だね。」


 ダイキさんと友希ちゃんがそれぞれ答えたのを聞いて、土屋さんが頷く。


「それなら、どっちのパーティーもまずは全員レベル15にすることを目標にして欲しい。ダイキやソラタは分かってると思うが、レベル15になると先天スキルの二つ目が解放される。

 最初のスキルと同じでランダムのようだが、あるのと無いのとじゃ大違いだからな。

 ま、うちの竹田みたいに食い溜めって言う外れスキルが当たることもあるが。」

「これはこれで便利なんです~。全然外れじゃないし。」


 外れスキルの下りで、笑ってからかう土屋さんに、竹田さんが拗ねたように反論する。


「いや、すまんすまん。でもま、スキルの有用性は皆も分かるだろ?2階層のボス戦でユウキが使ってたワイヤーみたいなのは便利そうだったし、ホノカのは攻撃力強化か?どっちも使えるスキルでよかったな。誰かのと違って。」

 謝りつつもまだ竹田さんを弄ってる。たぶん、土屋さん達のパーティーでは定番なのかな?

 それはそうと。


「いえ、私のスキルは安眠という物で、攻撃力アップじゃないですよ?」

「え?いや、じゃあ2階層のボスをぶっ飛ばしたあの威力は?」


 何を冗談言ってるんだと言う目で見られても、事実ですし。


「えっと、それは筋力値が40超えてるからだと…、」


 それを聞いて、友希ちゃん以外の皆が「はあ?」「よ、40?」「ごり…」と驚く。

 いや、ごりって、ゴリラって言おうとしたよね。失礼な。

 友希ちゃんも、笑ってない?


「ち、ちょっと待て。40って?初期値はランダムだけど、平均が10だろ?で、今レベルが13だったよな?1ずつ上がったとしても22。多少初期値が高くても、精々30前後ってとこだろ?40って、どんだけ脳筋ビルドしてんだ。」


 東間さんが計算して、更に驚く。というか、脳筋って。

 まぁ、確かに?力任せに倒してた所はあるけど。


「初期値は確かに高かったですね、20を超えてましたし。」

「まあ何にせよ、頼もしいか。硬い敵とかはホノカに任せるか。話しはそれたが、15までレベルを上げて、二つ目のスキル解放をまずは目指して欲しい、それ次第では~」

 ~~~~~~~


 といった経緯だ。


 あのあと、「外れスキル仲間だ!」って竹田さんが喜んでたけど、私の安眠だって疲れも取れて便利なスキルなんだよね。


 というわけで、今日も学校帰りに友希ちゃんとレベル上げに迷宮に行く。

 安全にレベル上げをしたいから、3層の最初の村付近をメインにモンスターを狩っていく。


「この辺は3日前にも通ったけど、安全第一でゆっくりやっていこうか。」


 基本的には道に沿って歩いていく。1層と違って木々が多い3層は上からの奇襲にも警戒しないといけないんだけど、ほとんど友希ちゃん頼りになってしまっている。

 私も気を付けてはいるんだけどね。


「止まって、ほのか。」

 友希ちゃんが声をかけてくれ、立ち止まったと同時に、上の木から葉っぱが擦れる音がして、蛇が跳びかかってくる。

 が、友希ちゃんのワイヤーで空中に宙吊り状態でこていされる。


「友希ちゃんのワイヤーって、本当に便利だよね。」

「まあね、どこにでも固定できるのがチートだよね。本来は機動補助の為の機能なんだろうけど。」


 友希ちゃんのワイヤーアクションは、空間だろうと物だろうとどこにでも固定できる。それを利用して壁や宙空にワイヤーを固定し、ターザンやスパイダーマンみたいに三次元的な機動で動く事を目的としたスキルなんだろうけど。

 先端を空中に、反対側をモンスターに取り付ける事で簡単に敵を無力化してしまえる。

 アクションどこにいったんだ?って感じだ。

 もちろん、重いモンスターとか遠距離攻撃がある場合は無力化とはいかないんだけど。


「ここまで頑丈にするのに苦労したけど、今の魔力値なら300キロくらい迄なら耐えられるからね。とりあえずほのか。サクッとやっちゃって。」


 言われた通り、宙吊りの蛇を剣でサクッと斬り倒す。

「あ、レベルが上がった。」

 これで私も、レベル14で友希ちゃんに追い付いた。

 蛇型のモンスターはいつものように青い光になって消え、アイテムがドロップする。


「あー、牙はでなかったか。あれはそこそこ高いんだけどな。」

「でも、皮は出たよ。えっと、確か盗蛇(スナッチバイパー)の皮だっけ?あといつもの葉の小包(お肉)と魔晶石。」


 この蛇は1度倒して、アイテムをお店で売った時に名前を確認済みなんだよね。

 確か、ネットで見た鑑定系のスキルとかあればすぐ名前が分かるらしいんだけど、持ってる人は結構少ないレアなスキルらしいし。


「蛇肉か~。あたしは1階層に沢山いた角兎の方が好きなんだけどね。」

「うぅぅ。ウサギさん倒すのは、まだ少し抵抗あるんだよね。でも、確かに角兎肉は美味しかったけど。」


 この、肉系のアイテムって結構沢山出て、種類毎に味が違うし、同種でも部位による種類もあるんだよね。

 探索者の中でもこれ目当てに狩りをしたり、探索者同士で取引する、なんて人もいる。

 その内迷宮内の肉を地球で売るビジネスとかする人が出てくるんじゃないかな。ってそんなわけないか。


「それと、魔晶石はやっぱり小さいのしか出ないね。」


 魔晶石は3、4センチ程の灰色の石で、お土産とかでよく売ってる水晶みたいな感じの石だ。

 小学生の頃に鍾乳洞に観光にいった時に、紫水晶を買ってもらったんだけど、それによく似ている。灰色だけど。


 で、この階層になってごく稀に7、8センチくらいの魔晶石がドロップするようになった。

 これが、小さい魔晶石の5倍の値段がしたのだ。

 と言っても500ビタだから、同じ希少さなら素材の方が高いんだけどね。


「たぶん、モンスターにドロップ率的なのが決められてるんじゃない。この前落としたのは木待蜘蛛(ウッドサルティクス)だったし。それに、蛇弱いし。」


 いや、蛇は友希ちゃんのスキルが噛み合いすぎてるからだと思うけど。

 ドロップアイテムを友希ちゃんのウエストポーチに入れ終わったので、また道なりに歩いていく。

 モンスターもたまに出くわすけど、動きの速いモンスターは友希ちゃんが注意を引きつつ、足や目とかを狙ったりワイヤーで動きを阻害して、私が止めを刺していく。

 逆に動きの遅い場合は、私が盾で攻撃を受けつつ注意を引き、死角から友希ちゃんが削っていく。


「この辺だと、狼が厄介だなー。動きも速いし攻撃力も耐久もそこそこあって。」


 友希ちゃんが言う狼は森狼(フォレストウルフ)、この辺だとまだ森って言うほど繁ってはいないんだけど、はぐれ狼なのかな?大型犬程の大きさで単体で襲ってくるんだけど、この辺じゃ結構速いモンスターなんだよね。

 あと、魔法なのか、突風というか衝撃波なような物を飛ばしてくるのも厄介だ。


「私は蜘蛛が苦手だよ。」

「確かに、蜘蛛も厄介だね。硬いのとあの足の範囲が広くて高下力もあるからね。でも、動きは遅いし蜘蛛なのに糸は使わないから、やっぱりあたしは狼の方が苦手だな。」

「いや、それもあるんだけど見た目がね。」

「う、それはあたしも苦手だけど。」


 蜘蛛はさっきも話しに出た木待蜘蛛で、盗蛇と同じで木の上で待ち伏せして、襲いかかってくる。

 大きさは体の部分が70~100センチくらいあって、脚を伸ばしたら、たぶん3、4メートルくらいにはなるんじゃないかな。

 結構重いのか、友希ちゃんのワイヤーでも落下の衝撃は受け止められず切れてしまうから、普通に戦うしかないんだよね。


 ただ、ドロップ品が高く売れるんだよね。

 蜘蛛系の素材は脚、攻殻、目、糸、爪、牙と色々あるけど目が高くて、お店で聞くと薬とかの素材になるらしい。

 蜘蛛の目が入った薬とか、飲みたくないなぁ。



「さて。この辺から左手側に道を逸れて行けば、30分くらいで野良ゲートのある洞穴があるはずだね。」

 モンスターと戦ったり雑談したりしつつで、大体1時間半程道なりに進んでいた。


 誰も解放してない野良ゲートには一層で出会った猪3体みたいに、中ボス的なモンスターがいることがあるけど、誰かが解放した後はもう出てこない。


 今回も既に解放済みのゲートなので、モンスターが待ち伏せしてることもなく、すんなり帰宅できた。


 平日はこんな感じで、野良ゲートを利用した短時間の探索をしつつ、アイテム集めやレベル上げをしていく予定だ。


 友希ちゃんはレベル15に間に合うと思うけど、私は間に合うかな?レベル15で解放されるスキル、どんなスキルが解放されるのか、今から楽しみ。

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