長閑な昼下がり
初めまして。
お立ち寄り頂きましてありがとうございます。
これは、別サイトで随分前に載せた物をタイトルから大幅改稿して載せて行こうと思っております。
原型が無くならないかしら…
不安であります。
まぁ、それもまた良し。
ボチボチ進め参りますので宜しくお願い致します。
では、いざ…
ーー19**年9月ーー
夏の間、散々肌を虐め抜いた日射しが幾分和らぎ、サラサラと涼やかな風が緑豊かな山々から、麓の小さな村へと降りていく。
その麓の村役場横に、大きな樫の木がある。
今、調度その大きな日陰には、2人の男女が役場内から持ち出したパイプ椅子を並べ、だらけた様子でもう、小一時間ほど前から座っていた。
平和である。
今のところ。
「はぁ~~~~~」
今日何度目かの特大溜め息をついて、30代半ば幸薄そうな顔付きの女は、額の汗を忙しなく拭ぐっている、中年の男を睨み付けた。
「何?」
中年男は、相変わらず自分を睨んでいる相手に対し何処かおどおどしながら言った。
この頼り無げな中年男。
実はこの村の村長…
そして、そんな村長を睨み付けている幸薄女は、村長のたった2人しかいない部下の1人。
もう1人居るはずの男の部下は、自宅の雌牛が産気付いたと連絡があり、スタコラ早退してしまっていた。
「いいなぁ~、家の牛も産気付かないかなァ~」
幸薄女は、村長を睨むのを辞め、そっぽを向きながら呟いた。
「君ん家、牛飼ってないでしょ。」
へへっと笑いながら村長は、自分の首の汗を拭う。
「本当に、来るんですかァ~?もう、かなりこうして待ってますよぉ?」
間の抜けたしゃべり方をする幸薄女は、村長に向き直りながらまた睨む。
どうやら、元から目付きが悪いらしい。
「来るでしょ~。だって、向こうから指定してきた日時だもの。お偉いさんは、忙しいから、遅れてるだけですよ…」
村長は、ニコニコしながら自ら頷く。
「本当に、今日の13時に到着って言ってたんですかぁ~?ちゃんと合ってますぅ~?」
幸薄女は、村長にズイッと詰め寄る。
「そんな大事な事、間違えるはずないでしょ?来ますよ、こうして待ってれば、必ず。ねっ!」
村長は、幸薄女の視線を避けながらなだめた。
「じゃあ、連絡をもらった時のメモ、見せて下さいよ~?」
幸薄女は、村長に手を突き出す。
「メモ?あるけど…向こうの事務所の番号しか書いてないよ?」
村長は、幸薄女の手にメモを渡す。
「確認しま~す。」
そう言って、幸薄女はメモをチラッと見ると、また溜め息を付いて立ち上がり、役場へ戻り出した。
「そんなに溜め息ばっかり付いてると、幸せが逃げちゃうよ~?先方に失礼の無いようにね~?」
村長は、歩き出した幸薄女の背中に向かって言うと…
言われた幸薄女は般若の如く険相で瞬時に首だけ振り返り、なにも言わずそのまま役場内へ入って行った。
村長は、体をビクッ!とひくつかせ、流れ出た冷や汗を拭うと、また陽炎の立つ道路の先に視線を向けた。
全くの余談だが、
今年54歳バツ無し未だ独身のこの村長、あんな態度の幸薄女の事を密かに想っている…。
Mっ気満載の中年男である…。
憐れなり…。
すると、村長の視界に舗装されない道路の遥か先に、土煙を豪快に巻き上げながら、此方へ向かって疾走する3台の黒塗りの高級車が飛び込んできた。
どうやら、2人が待ちに待った相手がやっと現れた様であった。
村長は慌てふためき、ハンカチを落としたのにも気付かず、縺れる足で幸薄女を呼びに役場の中へ走って行った。
読んで下さりました方々、本当にありがとうございます。
皆様方には、読みにくい、解りずらい部分等多々有ったかと思います。
スンマヘン…
なかなか進みませんね…
次から内容は、大分変わっていくはず…
ボチボチですが。
皆様からの、ご意見・ご感想等頂けましたら大変嬉しく思います。
宜しくお願い致します。
またのお越しを御待ちしております。




