ボーダーライン
未來王の親友、
冥界の魔王・ディス。
未來王に問いかける。
「ねえ? トレジャン……、
運命のボーダーって、
どこにあるの?」
未來王、
ネオ・トレジャン・ヴェルセント・マイタレイヤ。
返答する。
『ボーダーラインとは、
奮起する力です。
同時に、
争いのもとでもあります』
「うーん?
確かにそうよね?
少し前まで、
天界と冥界はいがみ合って対立していた。
境目には、
刺々しい境界線があったもの。
心底、天界が憎かったわよ?」
『それは無理もありません。
冥界三世界への処遇……、
それはあまりに不当でした。
天界三世界が傲慢だったのです』
「まっ、今は六世界は和解してるけどね?
だけどもしも!
未來王時代が終焉したら……、
魔界が六世界を仕切るわね?」
『ハハ、そうしてください。
その時、元素と神界は完全消滅します。
人間界は残りますが……、
その後はどうぞご自由に』
「だ・け・ど!
今は未來王時代よ?
天界の神々も、魔王も魔神も!
天使も堕天使も! 神霊獣も魔獣も!
トレジャンの意のままよ?」
『その表現……、誤りです。
我らは親友であり仲間です。
カースト、ヒエラルキー……、
必要ありません。
ホラクラシーでお願いします。
現況、六世界は刹那的和解です。
冥界の仲間たちに感謝しています』
「ンフフッ……、
未來王時代は最高ね?
霊獣たちは天界魔界を自由に行き来できる。
縦横無尽に駆け回って飛び回っている。
とってもイキイキしているわ」
『そうですね。
ボーダーレス、正解でした』
「だけど地球人ったら、
未だに旧態依然!
いつになったら時代の変化に気づくのかしら?」
『まあ、そのうち気づきますよ。
賢い若者たち、大勢います。
時代の風、感じ取っています。
ボーダーを超えようとしています』
「あら、ホント!
まだまだ捨てたもんじゃないわね?
この賢者・知者、まさに日進月歩ねっ!
ボーダー、超えるとどうなるの?」
『一気に、視界が開けます。
キャパシティ、広がります。
見識、深くなります。
吸収力、増大します』
「ワオッ!
人生、面白くなるわね?」
『ですが……、
ボーダーとは、ときに残酷です。
勝敗、合否を分けます。
涙を呑む方々も居られます。
目の前に立ちはだかる壁……、
難なく超える者、
藻掻きながら超える者、
立ち竦んで動けなくなる者、
何もせずに諦める者など。
それぞれです』
「ニーチェのことばに……、
高みに向かって努力を続ける。
無駄が多くて徒労のように感じるかもしれない。
それでも少しずつ頂点へと進んでいる。
到達にはまだ程遠いかも知れない。
しかし今日を鍛えれば、
明日にはもっと高みへと近づいている……、
ってね?」
『その通りです。
生きることは苦しみが多いかも知れません。
それでも生きるために、
良い影響を及ぼすために、
踏ん張っていただきたいと願います』




