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最後まで、Yes。ノヤマノハナ  作者: 上之下 皐月
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第五章 その2 野山乃花 『嫌なヤツ、嫌いなヤツってのは道標さ。自分はソイツとは正反対に向かうっていう道標。だから嫌なヤツほど役に立つ。』

私が提案していた私立学園との継続的な合同練習。

これが通ったのか定かではないが、六月からは私立学園との週一練習が実現していた。

まぁそれは良いのだが。

初めての練習が試合形式とは。

しかも相手がリューリのチームとは。

「なんの因果かしらね」 

リューリが上から(実際問題アイツの方が背が高いから仕方ないが)呆れたように言う。

「前世からの因縁だろ?お前さん、前世で散々野山の花を摘み取ったろ?」

「さぁ?分からないわ。まぁロクでもない人生だったかもしれないわね」


「練習試合というけど、そもそも練習になるのかしらね?」

リューリがこちらの面々を見て目を細める。

元々細くてキツイ目付きがさらに鋭くなる。


ふむ。確かにリューリのチームを見ると。

確か中学校でも何度か試合をした事がある選手…。

名前は確か緑川紅宇(みどりかわくう)だったか。

強敵と記憶しているカーラーだった。

他の二人は分からないが。


…まぁ、チームとしての力量が違いすぎる。

はっきり言って練習にもならないだろうがな。

こちらは貴重な実戦経験を積ませてもらうか。


とは言ったものの。

どんなスポーツもそうだが、最初の対戦相手って大切だ。

実力差がありすぎると何も出来ずにボロボロに負けていきなり自信喪失。

つまらないって辞めてしまう事もある。

カーリングは練習量の差が全てと言っても良いから、未経験者と経験者では酷い点差になる。


十点差以上付けられてハウスに立っているスキップの心境は、負け確定(マケカク)裁判の被告人に近いだろう。


…逃げ出したい。

その一言に尽きる。


だけど。

それでもスキップは考え続けなければ、ならない。

逆境ほど笑っていなければ、ならない。

敗北に意味を持たせなければ、ならない。


さて、迫りくる圧倒的な敗北に私はどんな意味を持たせようか?

笑いがこみ上げてくる。

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