7話:日々の訓練
セレーネの住処での生活が始まった。そこは、緑豊かな庭園に囲まれた美しく静かな場所。窓の外には、いつも色とりどりの花々が咲き乱れ、小鳥たちのさえずりが聞こえてくる。
朝は、小鳥たちのさえずりで目を覚まし、夜は、虫の声を聞きながら眠りにつく。自然に囲まれた穏やかな日々。私は、そんな日々に、少しずつ心を癒されていくのを感じていた。
「エリア、おはよう。」
毎朝、レオンさんが、優しい笑顔で、私を起こしてくれる。
「おはよう、レオンさん。」
私も、レオンさんに、笑顔で答える。レオンさんは、いつも、私のことを、気にかけてくれる。
「何かあったら、いつでも相談してね。」
レオンさんの言葉に、私は、心が温かくなるのを感じる。
朝食は、セレーネの家のダイニングルームで、みんなで一緒に食べる。セレーネは、いつも優雅な雰囲気で、紅茶を飲んでいる。ローザは、セレーネの隣で、キリリとした表情で、紅茶を淹れている。リリアは、おっとりとした雰囲気で、朝食の用意を手伝ってくれる。シャルロットは、凛とした態度で、テーブルマナーを教えてくれる。そして、ルナも人間の姿で、一緒にテーブルを囲んでいる。
「いただきます。」
みんなで一緒に、朝食を食べる。レオンさんが作ってくれた、焼きたてのパンと、新鮮な野菜のサラダ。そして、セレーネの好きな、ハーブティー。
「美味しい…。」
私は、思わず呟いた。
「レオンさん、いつも、美味しい料理をありがとうございます。」
「どういたしまして、エリア。」
レオンさんは、にっこりと微笑んだ。
朝食の後、私たちは、それぞれの予定に向かっていく。
ローザは、私に、護身術を教えてくれる。
「エリア様、敵はいつどこから現れるかわかりません!油断は禁物です!」
ローザの厳しい指導に、私は、思わず身構えてしまう。
「まずは、素手での戦い方から学びましょう。エリア様は、小柄で身軽なので、武器を使うよりも、相手の動きを予測して、素早く攻撃をかわし、反撃する戦法が向いているかと存じます。」
ローザは、私に、様々な体術を教えてくれた。
最初は戸惑っていた私も、ローザの丁寧な指導のおかげで、少しずつ、体得していくことができた。
「いいですね、エリア様! 素質がおありです!」
ローザに褒められると、私は、嬉しくて、もっと頑張ろうという気持ちになった。
リリアは、私に、魔法の使い方を教えてくれる。
「エリアさん、魔法は、心で感じるもの。心を静かにして、あなたの内なる力に、耳を傾けてみてください。」
リリアの言葉に、私は、目を閉じて、自分の内なる力に、意識を集中させた。すると、私の体から光が溢れ出した…!
「わぁ…!」
私は、驚いて、自分の手を見た。私の手から光が溢れ出ている…!
「エリアさん、すごいですね…!」
リリアは、私の手を見て、目を輝かせた。
「あなたはきっと素晴らしい魔法使いになれます…!」
リリアの言葉に、私は、嬉しさと、そして、少しの不安を感じた。
素晴らしい魔法使い…?私に…そんなことができるのかな…?
「エリア、大丈夫。あなたならできるわ。」
ルナが、私の隣で、優しく声をかけてくれた。
「ルナ…ありがとう。」
「あなたは、もう一人じゃない。私たちが、いつもそばにいる。」
ルナの言葉に、私は、心が温かくなるのを感じた。
そうだ。私は、もう一人じゃない。ルナとレオンさんと、そしてセレーネとローザとリリアとシャルロットと。たくさんの人が私を支えてくれている。私は一人じゃないんだ。
シャルロットは、私に、旅の心得や、野営の仕方、危険な動植物の見分け方など、サバイバルに必要な知識を教えてくれた。
「エリア様、旅は危険と隣り合わせです。常に周囲に気を配り、危険を察知する能力を身につけることが重要です。」
シャルロットの言葉は、いつも厳しかったけど、その言葉には、私への深い愛情が込められていた。
レオンさんは、シャルロットから剣術の指導を受けていた。
「レオン様、剣はあなたを守る盾であり、また、敵を倒すための武器でもあります。その両方の役割をしっかりと理解し、使いこなせるように訓練してください。」
シャルロットの言葉に、レオンさんは、真剣な表情で、剣を握りしめていた。
レオンさんは、もともと剣術の心得があったらしく、シャルロットの指導にも、すぐに慣れていった。
「レオン様は、剣の才能がおありですわね。」
シャルロットが、感心したように言った。
「ええ、まあ…。」
レオンさんは、少し照れくさそうに答えた。
しかし、レオンさんの瞳の奥には、
静かな闘志が燃えていた。
レオンさんは、
私を守るために、
そして、
世界を救うために、
剣を振るうことを決意していた。
こうして、セレーネの住処での日々は、私に、たくさんの驚きと、感動をもたらしてくれた。
ローザの護身術教室、リリアの魔法教室、シャルロットのサバイバル教室。
どれも、私にとって、貴重な経験だった。
私は、これらの経験を通して、大きく成長することができた。
そして…
私は、いよいよ、旅立つ時が来たことを、実感した。




