表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

10/12

10. 根暗は大人の雰囲気?



「わぁ~ 結構オシャレ…」

「いいところだね…」


 カフェを見た一条と大宮の感想。俺にとってはカフェの見栄えよりもこの後の会話の方が緊張する。

勢いでここまで来たがどうやって4人で会話するかなど全く考えなかった。

店に入ると俺達は対応に来た店員に案内されて壁際の落ち着いた席へと案内された。



「注文を済ませたらみんなで自己紹介をしようか…」


秋田はそう言って場を仕切って行く。やっぱこいつがいると楽でいい…

それから各自注文を済ませていよいよ全員の自己紹介が始まった。


「それじゃ、言い出しっぺの俺から。 俺は○○県出身の秋田海飛… 今住んでるのは△△だ」

「私は………………」


 そんな感じで全員の自己紹介が終わる。全員出身地はバラバラ、尚且つこの近辺の出身者もいなかった。なので全員1人暮らし… そして大学近辺に住んでるのは俺一人しかいなかった。


「そう言えば二人は仲良さそうだけど、大学で知り合ったんだよね?」


秋田がなんとなく一条にそう話しかけた。俺もそれは聞いてみたかった。


「そうだよ。最初の講義の時たまたま近くに居て… 周りの人に学部聞いていたら凜も同じ学部だと分かったの」


「フフ… 麗衣ったら同じ学部だと知ったら抱き付いて来たもんね…」


「だって… 誰も知り合いいないし寂しくって… だから凜を見付けてつい嬉しくなってね…」


一条と大宮はそう言って楽しそうに笑っていた。


1人でいると寂しい??? ボッチの俺には理解できない。 俺は一人でいる方が落ち着く。

逆に今のように4人でいる方が落ち着かない… 早く家に帰りてーよ…


「取り敢えず今後もあるしみんなで連絡先の交換しよーぜ」

「うん、しようしよう…」


秋田が言い出し、それに一条も頷いてみんなで連絡先交換することになった。俺もこの意見には同意っていうか、これが俺の目的でもある。これで友達と呼べる人間が俺にもできたことになる。


何となく気付けば今日俺には3人の友達と1人の先輩ができた。これでこの先やっていける。

この3人がどういう人間なのかはまだ全く分からないが、見た感じでは悪い印象はない。


ボッチの俺からしたら棚ぼたで友達が勝手に転がり込んできた感じがして幸運としか言いようがない。

しかも… 改めてよく見るとこの二人も結構魅力的な女の子達だ。


一条はどちらかと言うとキレイ系の顔、大宮はカワイイ系の顔、二人ともそれぞれタイプは違うがレベルは高い。高校の時から考えると、このような女の子達と友達になれるなんて奇跡としか言いようがない。


それに… この二人も美人だけどそれをはるかに上回る碓井姉妹にも出会ったしな。

姉のひなのさんは超美人、妹の昌は…言いたくはないが顔は超可愛い…

流石にあそこまでのレベルは滅多にお目にかかれるものではない。



俺が勝手にそんなことを思ってると、いきなり一条が俺のことをネタにして話し始めた。


「安角君てさ… やっぱ物静かだね。落ち着いてるって言うか… ちょっと大人っぽいね」


一条がそう言いだすと、それに続いて大宮も


「そうだね… 講義室でもほとんど一人でいるし… なんか孤高な感じがしてカッコいいよね… 」


といった感じで何故か俺の品評が始まった。

だがその品評を聞いて俺は自分の耳を疑った。


俺が高校時代にクソビッチにされた品評との比較…


・クソビッチ → 根暗でボッチで気持ち悪い

・一条と大宮 → 落ち着いてて大人っぽく孤高な感じでカッコいい


何故こうも違う?


はっきり言って俺の中身は1ミリも変わってねーぞ。

やっぱ外見なのか… ちょっと外見が変わるとこうも印象が変わるのか?…


そうだよな… 世の中ってそういうもんだよな。俺自身も女の子を顔で判断するとこあるし…

俺がひなのさんに惚れたのも見たことないような美貌だったからだもんな。俺も人のことは言えん。


そんなことを思っているときにふと昌のことを思い出した。


そもそも俺がイメチェンしたのは昌が「イケメン先生だったら勉強する」と言ったからなのだが、イメチェンした後も基本的に俺に対する態度は変わっていない。実際に変ったのは昌よりもその他の人たちの態度の方だ。


結局リクエストした昌が一番態度が変わんなくて他の人は全員変わるって… どんな冗談よ。

昌は多分イケメンとかにあまり興味がないように思う。あいつは男を顔で判断しないのか?…


あ~あ… 昌との勝負のためだけにイメチェンしたのに余計なところで俺の人生が変わってきたぞ。


俺がそうやってイメチェンしてからの周囲の変化を考えていた時、大事なことを思い出した。

そう言えば一条と大宮は何で俺の近くの席に来るようになったの?…


今日こうやって4人で話しているのも俺を追いかけて二人が俺の後ろに移動してきたからだ。

その理由を聞いてみたかったが、何となく言い難いのと、もう友達になったので別にいいかと思ったので結局聞かずじまいで終わった。



「これからは一緒に昼ご飯食べたり遊びに行ったりしようぜ」


話の最後に秋田がそう言うと女子二人も笑顔で「そうしよう」ということになり、俺達のグループが何となく形成されることとなった。これで同学年内での情報ルートが確保できたので俺も一安心。


それじゃ今日はこれくらいでという事になって全員で店を出て帰ることになり、唯一歩いて家に帰れる俺だけがそこで別れて自宅へと戻った。



 自宅に戻った俺は鞄を放り投げ上着を脱ぎ棄ててベッドに寝っ転がって小休止。

ふぅ~ マジ疲れた。 男女4人で喋るとかやっぱまだ厳しい。

最後の方はもう家に帰りたくってしょーがなかった。


よく「リア充爆発しろ」とか言ってるけど、リア充の奴らもよくやると思う。

秋田を見ててもひっきりなしに女子の好みそうな話題提供してたし… 俺にはあんなん無理だ。


リア充のやつらも結構努力と苦労してるんだとホントに思う。

やっぱ俺はボッチがいい。この気楽さに勝るものは何もない。



 それから少し眠ってしまい起きると夜の8時過ぎ… そう言えば腹が減った。

コンビニでも行こうかと思っていたらスマホにラインが入る。


『やっほ~ 初ラインだよ~』


一条からのライン…


取り敢えず適当に返事を… そう思って返事を書いていると更にラインが入る。

なんだと思い見て見ると今度は大宮からのライン。


『初めてのラインだね…』


一条とほぼ同じ内容なので二人に全く同じ内容で返信を送った。

すると速攻で二人から返信が帰ってくる。マジめんどくさい…


だが、内容が似てるので返す文も使いまわしができる。それに予測機能があるので入力もめっちゃ楽。

そして幾らかやりとりをしていたが、よくよく考えればグループライン使えばよくね?…と思った。


一応グループも作ったんでそっちだったら俺の返信は一度で済む。

そう思って二人にその旨をラインで送ったが二人とも却下… 二人とも個人的に話したいらしい。


それから例の質問ラッシュ…


『高校時代に付き合ってたことある?』『いま彼女はいる?』


だいたい彼女がいたらお前らみたいに軽くストーカーしてくる女子と友達にならねーよ。

その辺は自分たちで察しろ…


そう思ったが、そんなことを返信するわけにもいかないんで適当な言葉で返事をした。

それからも会話が続きそうだったので、『どうせ大学で会うからその時に…』ということで二人に納得して貰ってようやくラインは終了した。



やっと一条と大宮とのラインを終了できた…

さあこっからが本番。持てる頭脳をフル回転させ最高の文章を考える。


実は一条、大宮とラインをやっている最中に江藤さんとひなのさんからラインが入ってきた。


江藤先輩はこれから大事になる人だし…可愛いし…オッパイでかいし。

ひなのさんは言うまでも無く俺の憧れの人だし…


緊張する… だが俺にはこういう場合にテンプレートとする手本がある。

それは恋愛ものの小説に出てくるセリフ。


その中から最も適していると思われるセリフをバシバシ抜いて来て使用する。

ボッチで恋愛経験なんてまるでない俺だが、今まで読んだ小説のおかげで結構会話を上手く運べる。



それから暫く江藤さんとひなのさんとのラインのやり取りをしたが、最後は二人とも俺に好意的な文章を送ってくれた。


読んでて俺も嬉しくなって大喜びした…  のだが、…これってどーいう意味なんだろう?



江藤先輩『安角君のような可愛い後輩ができて嬉しいな。二人で遊びに行ったりとかしようね♡…』


ひなのさん『愁一と話してると凄く楽しい。今度家庭教師が終わった後に二人で食事にでもいこーか?』



誘ってくれるのは有難いのだが…

言われるままに同時進行で二人共と遊んでいると良くない気がするのは気のせいか?


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ