表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

PR
31/38

第31話 次の一手

試合シーン、表現の難しさを知りました

「あ~あ、初勝利だと思ったのに~」

「しょうがない。亜紀が足を攣って退場しちゃったから、人数的に不利になったし」

「私のせいだと言いたいんですの? それなら志保さんだって、あの後フリーの得点チャンスを2度も外していますわよ」

「まあまあ、勝負に『たられば』はないから」


 歩きながら舞が場の空気を和ませると、3人は納得したようにため息をついた。

 だが、勝利目前で追いつかれたショックは大きく、誰もがその悔しさを引きずっていた。


 初得点を奪い、1対0で残り2分を切った時――亜紀の脚に限界がきた。

 控えのいないフローラルは、4人で戦うしかなかった。


 ゴレイロの舞を中心に必死に守り続けたが、亜紀の穴は大きかった。

 そして最後の最後で力尽き、1対1の引き分け。


 さらに亜紀の離脱により、オレンジとの試合も不可能となり、結果は1敗1分けで終わった。


「あと1週間もすれば夏休みだし、体力増強メニューを考えないとね」

「まだ筋トレをするつもりですの? どれだけ体力を付けるつもりですか?」


 亜紀がうんざりしたように言うが、志保は気にせず続ける。


「だって5人しかいないんだよ。スタミナをつけないと。私の目標は夏休み中に腹筋を6つに割ること! ちょっと線も出てきたし」


 その発言に、志保以外の全員がドン引きした。


「そ、その目標は女子高生としてどうだろう……」

「志保ちゃん、フットサル選手である前に女の子なんだから、ほどほどにね」

「わ、私はそんな身体にはなりたくありませんわ」

(コクコク)


 完全否定の嵐だったが、志保はまったく気にしない。


「でもさ、色んなこと分かったし、超楽しかったよね」


「そうだな。実りの多い試合だった。大会の情報も分かったし、それに向けて頑張らないと。とりあえず、お盆明けの日曜日の大会だな」


 試合後、千絵から聞いた情報で、スクラッチとオレンジマジックが大会に出場することが判明した。

 フローラルも参加を表明し、千絵が登録を手伝ってくれることになった。


「オレンジマジックもスクラッチもまとめて倒してやりますわ。この私に敗北をつけたあの2チームに、必ずリベンジですわ」

「そうなの。今度こそ勝ちたいの」


 足を引きずりながらも闘志を燃やす亜紀に、柚季が同調する。

 その姿に、メンバー全員が驚いた。


 普段感情をあまり表に出さない柚季が、「勝つ」と言ったのだ。


「そうだよね。今度の大会は絶対に優勝しよう」


「でも、やっぱり5人はきついよな。真夏の昼間だし、大会は連戦になる。もう少し人数が欲しいな」


 理沙の言葉は現実だった。

 他のメンバーも、不安を隠せない。


 さらに――スクラッチの女性メンバーの実績。


 バスケ全国ベスト8、空手県3位、陸上全国出場、テニス全国ベスト16。

 常識外れのメンバーが揃っていた。


「まあ、問題があるなら解消していけばいい。あと1週間、出来ることをやろう。入部募集もして、体力と技術を上げる」


「あとさ、今日の試合で形が見えた気がするの。部室で戦術、詰めようよ」

「いいと思うの」

「私もポジション研究したい」


「それなら善は急げですわ。三橋!」

「はい、お嬢様」(プルプル)


 突如現れた三橋に、全員が唖然とする。




 部室に戻った5人は、柚季のノートパソコンに釘付けになっていた。


 試合を客観的に見て、志保は気付く。


(このままじゃ勝てない)


 自分の足も、理沙も、柚季も限界だった。

 舞の身体には青あざが残っている。


 たった2試合で、ここまでボロボロ。


 それはつまり――


 実力が足りていない


(やっぱりスタミナが足りない)


 そして志保は決断した。


「合宿をしよう! 夏休みに!」

読んでくれてありがとう!


フローラルは今日もいつも通りです。

多分次回もいつも通りですです。


応援よろしくお願いします!

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ