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外れスキルなどない! オタク担任は洗脳してでも生徒全員生還を目指す  作者: ノーネアユミ


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1/7

1 担任ごとクラス召喚されました

 高校名はまあまあ高校にしました。

 ついさっきまでは普通の教室だった。間阿麻亜高校の2年4組。

 担任は私、渡里星花で、やる気のない生徒を前に教卓で出席を取っている。

 新作のゲームを思考から追いやり、お仕事モードをオンにしようとしていたその時。


 突然めまいに襲われる。立っていられない。

 直下型地震?


「みんな机の下に」



 叫んだ時には教卓が消えた。机もイスもなくなって生徒たちが床にすわりこんでいる。眠っていた生徒なんて転んでいる。


 そして場所も教室ではなかった。


 球形のドームには空が描かれている。

 床には装飾的な模様がいくつも描かれており、その中の1つにみんな収まっていた。

 

 まるで魔法陣。どこなんだ、この不思議空間は。



「皆様は今召喚されました」



 不安にザワザワする中、やたらと露出度の高い美女が自信満々でこちらに語りかけてくる。


「わたくしはこの世界を統べる女神。皆様にはこれからこの世界の悪の権化、魔王を討伐してもらいます」


 あー、これあれじゃん。クラスごと転移の。ラノベで良く読む。

 ありえないはずの出来事なのに、なぜか思考はクリアだ。



「異世界転生ってやつ?」


 男子生徒がつぶやくが、バカめ、高校生にもなって転生と転移の違いが分からないのか?

 転生なら生まれ変わりだからみんな死んでいるけれど、転移なら世界を移動しただけなので生還の可能性がある。


 もっとアニメやマンガで勉強しなさい。



「魔王を討伐してくだされば、もちろん皆様は元の世界に戻れますわ」



 特にオリジナリティもなく自称女神の説明が続く。

 ここにいる全員にはそれぞれスキルが与えられたらしい。

 みんなの手の甲が光っていた。


(あるある)


「みなさんにはスキルを授けました。ステータスオープンと唱えて下さい」


 試しに唱えたら本当に出た。

 ディスプレイも何もない場所に文字が浮かび上がる不思議。




 みんな口々にお互いのジョブやスキルを確認している。


「坂本はさすがだよな」


 サッカー部のエース君はSランクの勇者らしい。


「あ、やっぱり和田っち賢者だ。頭いいもんね」


 成績が学年トップの女子はSランクの賢者。



(分かりやすいなーでも何でアルファベットなんだ?)


 自分のステータスも確認してみる。スキルは洗脳・能弁・育成‥。教師ってそうだよねー。


 ジョブは‥『導く者 ランク C』


 Cランクにはちょっとイラっとした。




「何か分からないことはあるかしら?」

「はーい、女神様に攻撃したらどうなるんですか」


 おちゃらけ男子たちがこれまたあるある質問。



「わたくしは至高の存在なのであなたたち風情には傷1つつけられませんわ」

「だったらあんたが魔王を倒せよ」

「残念ながら神であるわたくしには魔王城の結界に入れませんの」


 これもよくある流れだよな。

 ネット小説とかアニメとかのご都合主義設定。



「ところで女神さまって何の女神ですか? 知恵とか戦いっすか?」

「この世界を統べる最高神です」

「魔王が手に負えないんじゃ世界を統べるとは言わないのでは」


 うん、高校生って口が減らないよね。



「屁理屈こねる子は深淵に落ちてもらいましょうか?」


 ゆったりと邪悪にほほ笑む存在に、生徒たちは沈黙した。


「それではみなさんのスキルを確認させてもらいますね」


 女神は生徒たち1人1人のステータス画面をのぞきこみ、3つのグループに分けて行く。



「こちらのグループは優秀なスキルを保持しておりますね。わたくしの加護と財産をあたえましょう」


 確かにその組にいるのは成績優秀者や運動部で活躍する、スクールカースト上位まちがいなしのメンバーだ。

 武器に防具に食料やお金がつまっていそうな袋が自称女神から手渡される。



「そしてこっちはまあ普通ですわね。水と食料と‥武器をあげましょう。資金も半額渡します。感謝なさい」


 つまり2軍か。私もその組で袋を受け取る。



「よろしい。残りは使えない外れスキルの持ち主なので深淵に落ちてもらいます」


 女の指は最後のグループを指していた。


「あなたは方いりません」



 虚弱な矢島さんに成績最下位の後藤君。コミュ障ボッチの江崎さん。

 そして不登校ぎみの暁君。

 出席日数かせぐため、今日は頑張って登校したと言うのに不憫な。



 短編より外れスキルの生徒を増やしてみました。

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