第八点一話 山道のバスが一番つらいよね
一つ分かることがあるなら、リーチェの運転はひどいです。そりゃあ転生前はただの女子高生なんだから運転なんてしたことがあるはずありませんが……
「リーチェくん、結構速いけど大丈夫かい?」
「三回目の運転だけどたぶん大丈夫かな」
「なかなか良い乗り物だぜ、結構速いし私も欲しいぜ」
「たしかに便利な乗り物ですね」
この世界の住民、順応能力高くないですか、この時代は馬車が基本でしょう。
「リーチェ、もうちょっと揺れないようには……」
「残念ながら道が舗装されてないから無理かな」
そういえば、少し気になっていることがあるのでした。
「エドワーズさん、エルフがこの辺りにいるのは珍しいですけど、なんの用で来たんですか」
「ポーラでいいぜ、堅苦しい感じは嫌いなんでな」
「レイナちゃんの言う通り、ポーラちゃんはどうしてここに来たのか気になるかな」
いきなり「ポーラちゃん」呼びって……リーチェ以外とそういうタイプなんですよね。私はそういう話しかけ方無理なんですよね。どうも緊張しちゃって。
「私はただ旅をしたかったってだけだぜ」
「なるほどねえ、僕もだいたいそんな感じで旅を始めたから分かるよ」
じゃあ、あなたはいつどこで太陽魔法なんて無茶苦茶覚えたんですか、普通に暮らしていて、手に入れるものじゃないでしょう。
「それにしても、レイナ君そんなに虫の毒はつらいかい」
「九割九分乗り物酔いのせいです」
「そりゃあ、大変だね、君の場合竜騎士なんだから特に」
本当に大変ですよ。具体的に言うなら小説家志望で一番にが手な教科が国語のような……これ私自身の話ですね。
「この車、随分静かだね、誰に作ってもらったんだい」
「しばらくは秘密かな、そもそも魔力で動いているから、他の乗り物よりかは静かなんじゃないかな」
いや、魔力って何ですか?リーチェが勝手に作った言葉でしょうか、それともこの地域だと割と普通な言葉なのでしょうか、意味合いは分かりますが、具体的に言葉にされたのは初めてですね。
「まあ事故さえ起きなければ、このまま帰れそうだね」
リリさん、それフラグですよ。
八点二話を待て




