表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
16/16

団らんと、筋肉

 一通り話した彼女は、うなだれた様子でお茶をすすっている。魔法学校入学以来、首席を維持しているエリート中のエリートらしいが、いきなり魔法が使えないというのはさすがに堪えるみたいだ。俺も鍛えた筋肉がある日突然無くなったらと思うと…いや、死んだけど転生して鍛えてるな…やはり加護という突発的な物と違って、筋肉は裏切らない。俺が裏切らない限り。


「ちょっと!なんで上着を脱ごうとするのよ!」

「あぁ、やはり筋肉は素晴らしいなと思ってな…」

「脱がないで!だいたいなんで私の魔法が使えないって話からそうなるのよ!」

「フェデラルカ様、ライオット様の持病なのです。どうかお気になさらず」

「なぁシリア、なんか最近あたりが強くないか?」


 ジル以外誰もこちらを見ていない。ぐすん。

俺の悲しみを他所に兄さんが話しかける。


「とにかく、一旦学校に戻ろう。生活魔法も使えないとなると一刻も早く原因を突き止めないと」

「大丈夫〜きっとすぐに使えるようになるわよ〜」

「だといいけど…」

 

 魔法の失敗といえば…


「そういやジルも前は魔法、全然使えなかったよな?」

「うん。コツを掴んでから生活魔法は問題ないけど…攻撃魔法とかは今でもさっぱりだよ」


 いつも庭でドッカンドッカンやってたのを思い出した。加護を持たない俺にはわからないが、やはり魔法の制御というのは難しいのだろう。学校があるくらいだしな。兄さん達には悪いが早くこの暴れん坊少女を連れ帰って診察?を受けた方がいいんじゃないかな。俺の筋トレ時間も減るし。

 二人でこそこそと話していたらコーラル壌が入ってきた。


「え?あなた…それ本当なの?」

「ええ…魔法を使おうとしたらこう、ドカーンってなっちゃって…てんで駄目なんです。珍しい加護だからって神父様は仰ってましたけど…」

「ドカーンって…どういうことよ…」

「ん?魔法って制御が難しいんじゃないのか?だから学校行ってるんだろ?」


 俺の発言に全員がこちらを見る。な、なんだ?急に?脱いだ方がいいのか?


「…ライオット様、魔法の制御というのは本来、必要ありません。身の丈に合った力が流れてきますので、頂いた力をそのまま行使します。ジル様のように安定しないというのは…私も聞いたことがありません」

「ライオットくん〜魔法っていうのはね〜精霊様とお話しして〜どうぞ〜ありがとう〜ばしゅーってやるのよ〜」


 いやいやルビアさん某監督ばりの感覚派だな。流石にそれじゃわからんて。


「そうだな。対話して、力を借りる。精霊様や神様に認められればより強い力が得られる」

「そういうものなの?」

「ああ。学園ではランクで区分けして、自分が今どれくらい加護の力を引き出しているかを参考にするんだ」


 ランクときたか。そのうちレベルだステータスだと言われても驚かないぞ…


「じゃあジルの魔法が安定しないのにも何か理由があるってことか?」

「そうね…何か……」


 黙り込んだコーラル壌がスッと顔を上げ、凛とした表情でジルに向き合う。


「ジルニアさん。自分本位なお願いなのは重々承知なのだけれど…その…私達と一緒に学校へ来てくれないかしら。学校には身体の状態を詳しく調べる魔具があるの。調べるといっても痛くないし、ただ横になるだけでいいのよ。貴女と私、共通の何かがあるかもしれない。そうなればそこから解決の糸口が見つかるもしれないわ」


 寝ているだけで…か。ホントに魔法は便利だな。身体の状態ってまさか筋肉量とか骨密度とかもわかるかな?筋繊維の太さとかわかったり…?それなら俺もやりたいぞ!


「私、全く使えないわけじゃないんだけどな…ライルはどう思う?」

「いいんじゃないか?どうせ来年入学するんだし、見学と挨拶ついでにさ。魔法が上手く使えるようになっても筋トレは続けるだろ?」

「それはもちろん続けるけど…」

「筋…ト…レ…?」


 コーラル壌が妙な顔をしているが筋肉とトレーニングの説明は長くなるからまた今度だ。


「あー、魔法を使わなくても強くなれる方法があるんだよ。それよりその魔具?俺も使える?」

「ど、どうかしら。魔力が無いと発動するかわからないけど、まぁ使うだけなら許可さえとれば大丈夫よ」

「よし、行こう。ジル、準備するぞ!」

「ちょ、ライル待って、お父さん達にも言わないと!」


 椅子から立ち上がった俺を制止するジル。

シリアも呆れた様子だがその顔にはもう慣れたぜ。異世界の体組織計への好奇心は止められない。


「なんにせよ、今日はもう泊まっていきなさいな。ルビアさんも、フェデラルカさんも、良かったらどうかしら?」

「ええ〜お世話になりますわ〜」

「あ、ありがとうございます」


 そう言う母さんの中ではもう夜の女子会が決定しているのだろう。ウキウキした様子で2階へ消えていった。シリアもお辞儀をし、去っていった。


「私は一旦帰るよ。準備できたら、夜、また来る。ルビアさんとも話したいし。いい?」

「ああ。明日は早いだろうから程々にな」


 各々が支度をしに戻る中、コーラル壌が俺に近寄り耳元で


「貴方、夜、話があるわ。顔貸しなさい」

「もう決闘はしないぞ?」

「筋トレって単語、『どこで』聞いたか、教えてもらうわ」

短いですが。自分の環境が変わったので文体も変わったと思います。慣れるまでしばしお待ちを。。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ