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紫音の少女  作者: 柊 潤一
宿命
53/75

紫音の活躍

紫音が活躍します。

そしてゼルダとも・・・

四篇更新しました。

お楽しみいただけたら、幸いです。

「紫音や、どうしたのじゃ?浮かぬ顔をしておるが・・・」


 朝、シュリ婆と朝食を食べながら、紫音は妙に胸騒ぎがしてならなかった。


「何か・・・・胸騒ぎがしてなりません。今日は何か起こりそうです」


「お前さんもか。わしも変に気持ちが落ち着かんのじゃ。こう、何かしらイラついてならぬ」


 そこへハシバ国王が血相を変えて入ってきた


「お食事中にすまぬ。ゼルダが誘拐されたようじゃ」


「え・・・そ、それはまことでございますか?」


「読んでみてくれ」


 紫音はハシバ国王が渡した手紙を広げた。



 ハシバ国王殿へ


 ゼルダ王子を当方で預かっている。


 紫音という娘と交換ならば返す。


 不承知なら、残念ではあるが処刑する事となる。


 今から1時間後に、当国と貴国の中間にある、見晴らし岩の所まで来られたし。


 その際、貴殿本人と紫音と共の者5名までは許す。


 くれぐれも、貴殿本人が紫音を連れてくる事を、念押ししておく。


 尚、ゼルダ王子の所持品を証拠として手紙に添えておく故、確かめられたし。


 メイチ



 手紙を読んだ紫音は、急いでゼルダに話しかけた。


(ゼルダ様・・・ゼルダ様・・・)


(おお、紫音殿か)


(良かった。ゼルダ様、ご無事ですか?)


(うむ、縛られてはいるが、怪我もしていない。先ほどから呼びかけていたが、返事がなかった)


(ゼルダ様では遠すぎると私に届かないのです。いま、メイチからの手紙を読みました。やはり誘拐されたのは本当なんですね)


(うむ、昨日の夜ハウラが来て、怪しい家があると言うので、見に行ったら捕まってしまった。どうも家の様子を伺うときに、薬をかがされたようだ)


(ハウラが・・・やはりあの男が・・・)


(紫音殿はわかっていたのか?)


(いえ、なんとなく不審に思っていましたが、そこまで大胆なことをするとは思っていませんでした。もっとちゃんと調べていれば・・・申し訳ありません)


(いや、私も迂闊だったのだ。その前に、ザイールにスパイがいるという事を聞いていたのでな、ハウラを信用してしまった。どうも、最初からメイチの罠だったらしい)


(メイチは、私とゼルダ様を交換しろと言ってきまし

 た。1時間後に、見晴らし岩の所まで、ハシバ国王本人と私とで来いと言っています)


(むぅ・・・あの助平おやじめ。紫音殿にまで目をつけおったか)


(あなたのそばへ行こうと思いますが、様子はどうですか?)


(警備の者が四人、俺に槍を向けて見張っている)


(そうですか。では私に考えがあるので、ゼルダ様はおとなしく、メイチの言う事を聞いていてください)


(わかった。紫音殿、私の思慮が足らなかったばかりに、申し訳ない)


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