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紫音の少女  作者: 柊 潤一
宿命
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ハウラの陰謀2

「ええい、くそいまいましい。あの娘めどうしてくれよう」


 ハウラは今朝早く届いたメイチからの手紙をもう一度読返しながら舌打ちをした。


 彼はメイチの手紙を読んでから紫音とゼルダの様子を見に行き、出かけるゼルダの後をつけてから部屋に戻ってきたところだった。


 先日、紫音とゼルダがタウロとカインに治療に出かけることを知ってメイチに報告し、二人とも捕まるものと楽しみにしていたのだが、どこをどう通っていったのか網にはかからずに二人ともすでにゴダードに戻っていた。


 ゼルダと紫音を捕らえることができれば自分はこのままザイールにいてメイチに情報を流し続け、ザイールがメイチの手に入った後は功績を認められそれなりの要職に就けるはずだった。


 しかしメイチからゼルダを拉致しろという手紙がきてハウラの目論見は潰れてしまった。


 ゼルダを拉致するのに失敗すればメイチはもう自分を使わなくなるだろうし、ゼルダをうまく拉致できたとしてもザイールを離れてしまわなくてはならない。


 大した功績も挙げないままで自分の役割が終わってしまうのがいまいましかった。


 ハウラは怒りの矛先を紫音に向け、紫音を亡き者にしようと暗い決意を固めた。


 彼は引き出しから便箋を取り出すと手紙を書き始めた。



 親愛なるメイチ様


 御指示の件、了解いたしました。

 ゼルダは今朝早くに町へ行き、町の者と話したあとハシバ国王の所へ行きましたが、察するにザイールに貴国のスパイがいるということを知った様子であります。今日の夜に計画を実行したく思いますので、貴国の手の者をご配置頂ける様お願いいたします。


 ハウラより



 手紙を書き終えたハウラは、それを連絡員に渡すために部屋を出て町へ向かった。

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