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スーマのスマホ相談室  作者: 神北 緑


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239/239

四国にはなんで“電車”が少なくて“汽車”が多いんだ?

線路の電線は少ないけど”撮り鉄”さんをよく見かけます。


スマホの画面に、ぽつんと届いたメッセージ。

「四国地方にはなんで電車が少なくて、汽車が多いんですか?」


スーマは画面の中で、にやりと笑った。

「……お前、言葉の違いに気づけるタイプか。そこに気づく奴、意外と少ねぇんだよ。」


画面が、ぱちっと光る。


「結論から言う。

四国に“電車”が少なくて“汽車(=ディーゼル車)”が多いのは、

電気を通すコストがバカ高いからだ。

理由は三つある。」


スーマは指を鳴らす。


① 電化(架線)を引くには金がかかりすぎる

「“電車”ってのは、

線路の上に電線(架線)を張って、

変電所を作って、

電気を供給する仕組みが必要だ。


これがとにかく高い。


四国は人口が少なく、利用者も少ない。

つまり――

投資した金を回収できない。

だから電化が進まなかった。」


② 山が多くて線路が長い=電化のコスパが悪い

「四国は山だらけで、

街と街の間が長い。

電化するには、

長距離にわたって架線を張り続ける必要がある。


これがまた高い。

“電化したいけど、採算が合わない”

という構造的な問題がある。」


③ ディーゼル車(汽車)で十分走れる

「四国の多くの路線は、

・本数が少ない

・速度もそこまで求められない

・駅間が長い

こういう条件だから、

ディーゼル車で十分運行できる。


電化しなくても走れるなら、

わざわざ高い金を払って電化する理由がない。」


スーマは肩をすくめる。


「つまり、

“汽車が多い”のは時代遅れじゃなくて、

“合理的な選択”なんだよ。」


相談者が返信する。

「じゃあ、四国では“汽車”って言うのが普通なんですね?」


スーマは鼻で笑う。


「そうだよ。

四国の人が“汽車”って言うのは、

本当にディーゼル車だからだ。

東京の人間が“電車”って言うのとは事情が違う。」


最後に、ぽつり。


「言葉ってのはな。

その土地の“事情”を一番正直に映すんだよ。」


スーマのスマホ相談室。

今日もどこかで、地域の言葉が一段階だけ深く理解されている。


今日もスーマの毒舌にお付き合い有難うございました。

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