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闇を統べる者  作者: 吉岡 我龍
天神
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天神 -備えあれば患いなし-①

 クレイスとは時々意見の衝突がある。彼はああ見えてやはり王族なので、一度言い出したら中々意見を曲げないのだ。

そういった友の性格もある程度把握していたので今回、ショウから悶着について詳しい話を聞かされるとカズキも苦笑いを浮かべつつお茶を一口含んだ。

「もし本当にア=レイって奴がヴァッツの親父でも別に驚かねぇけどな。だって『神族』に力を戻すんだろ?やってる事一緒じゃん。」

父親がいる事に関しては特に言う事はない。ただ、クレイスと同様、ヴァッツの口から直接聞かせて欲しかったという気持ちもわかる。

「誰よりも信じているからこそ、余計に腹が立ったんでしょうね。あれ以降顔もあわせてくれないと更にヴァッツが気落ちしてまして・・・どうしましょう?」

ショウも仕事は完璧にこなすものの人間関係、特に友人間での問題には自信が無いらしい。そこで『剣撃士団』を率いる面倒見の良いカズキに相談してきたという訳だ。

「まぁあいつらは単純だしな。そんなに心配しなくてもいいとは思うが、俺も後で掛け合ってみるよ。」

「助かります。ところでカズキも何か相談があるとお聞きしましたが何ですか?」


「ああ。ちと戦力を確保しておきたくてな。しばらく『ネ=ウィン』に滞在しようと思う。いいか?」


ア=レイがもし本当にヴァッツの父親なら話し合える余地が残っているかもしれない。だが『神族』達との戦いには万全の体制で挑みたい。であれば未だその真価が良くわからないルマーの『魔法』は是非活用したいと思っていたのだ。

「それでしたらあのお2人も『トリスト』へ招き入れましょう。今は少しでも力を集中させておくべきです。」

するとショウからは当然のような提案がなされる。これは本人達からも「いつ『トリスト』へ入れるのか?」と毎回せがまれていたので願ったり叶ったりなのだが再び苦笑を浮かべたカズキは軽く首を横に振る。

「いや、そうなるとフランセルが怖いんだ。だからあいつの傍にいてやろうと思ってな。」

「・・・・・・・・・・ほっほ~~~~~~~?」

まるで梟みたいな声を漏らす友人の表情は丸い目からも鳥類そのものだ。もしかして冷やかされるだろうか?と少し身構えるが、ショウはそれ以上の反応はみせない。


「・・・でしたらフランセル様も招き入れますか?」


「何っ?!そ、そんな方法があるのか?!」

それどころか諦めていた方法を提案されると今度はこちらが目を丸くして食いついてしまう。

「はい。単純ですよ。貴方が彼女と婚約すればいいだけです。」

「・・・・・そっちか~。う~~ん・・・・・」

「おや?駄目ですか?先程の話だと相当彼女に肩入れしているご様子。更に今の『ネ=ウィン』にはナイル様もおられるので話は滞りなく進むでしょう。でしたら正攻法が最も早く、そして強いですよ?」

言われてみれば尤もだ。ショウもこの内容には相当の自信があるらしく、真っ直ぐ見つめて来るがカズキは腕を組んだまま動けなくなる。


「・・・・・もう少し考えさせてくれるか?」


「・・・・・もしかすると一刀斎様もそうやって悩まれて先延ばしされた結果、所帯を持たなかった、いえ、持てなかったのかもしれませんね。」


どんな攻撃よりも強力な言葉というのは心を真っ二つに斬り裂いてしまう。今まで重傷を負っても戦いを諦めなかったカズキだがこの日だけは真っ青な表情を浮かべると、ぐうの音も出ないまま部屋を後にするのだった。

いつもご愛読いただきありがとうございます。

本作品への質問、誤字などございましたらお気軽にご連絡下さい。

あと登場人物を描いて上げたりしています。

よろしければ一度覗いてみて下さい。↓(´・ω・`)


https://twitter.com/@yoshioka_garyu

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