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47、事の顛末

 いつもの様に病室から出ると作戦室に向かう。


先日の襲撃の顛末を聞きにいかなければならないからだ。


ここにいるという事は一条が軍に襲撃を知らせ、回収してくれたからだろう。


両足が義足になったが左足の時に動かし方を把握していた為両足が義足になったところで殆ど違和感なく歩ける。


渡り廊下から外を見ると辺りが薄ら白く覆われていた。


ここ数年雪も降っていなかったが白に装飾された外の景色は綺麗だった。


作戦室前まで行くと丁度赤石が作戦室から出てくる。


「マツダさん、その様子だと体は大丈夫のようですね」


「ええ、何とか。それより、少し話をしたいのですが」


「こちらからも丁度話がありました。執務室で伺います。こちらへどうぞ」


赤石と軽く挨拶を済ますと二人で執務室へ向かう。


執務室の中は相変わらず綺麗に整っており、埃もない。


赤石に促されい椅子に座ると赤石が口を開く。


「マツダさん、今回もキラー討伐ありがとうございます。お陰様でキラーは恐らく残り一体です」


「そうですね、早く残り一体も討伐したいと思います。それより、俺の部屋に襲撃を・・・」


話の途中で赤石が手をこちらに向けて言葉を遮った。


「あれは大陸からの襲撃です。あの国は手段を選びませんからね」


俺は先程制止された手前黙って赤石の話に耳を傾けた。


「ただ、マツダさんに返り討ちにあったのならばこちらも国際的に訴えたり報復を行う事ができました。ですが、彼らはキラーによって引き裂かれています。これでは、キラーが我々の手の内にあったのではないかと不利な状況になってしまいます」


赤石の話は最もだ、手の内ではないが俺が発生源なのは間違いない。


「ですのであの部屋はあのまま放置、大陸が動きを見せるまでは我々は知らぬ存ぜぬを貫こうという事になりました。もちろん無理のある話ですが、あちらも無理やり人員を送ってきているのですから彼らに対して何か言ってくる事はないでしょう。問題はマツダさん、あなたがどうやってキラーをあの場所に呼び込んだのか、です」


恐らく赤石も一条の話を聞いたのだろう。


俺が発生源であることはある程度把握しているのだろう。


だが、怒りが引き金になってキラーが現れるという事まではまだ掴んでいないようだ。


「どうでしょう、俺はキラーに相当恨まれているでしょうから今回は直接狙われたんじゃないでしょうか。そこに運悪くあいつらが居合わせてしまったという事でしょう」


適当な事を言って誤魔化したが恐らく納得はしてもらえないだろう。


今はこの場をやり過ごす事に集中しなければならない。


「そうですか、呼び出し方がわからないのであればそうなのかもしれません。一条君から聞いているかもしれませんが我々がマツダさんがキラーの源となっているのではないかとほぼ確信しています。ですので次にキラーを討伐した時にマツダさんの命が失われてしまうとわかっていても我々はキラーを討伐しなければなりません」


眉一つ動かさずにこういった事を言ってのける所は流石軍人といった所だ。


だがこちらも最初から覚悟は決まっている。


「もちろんです、俺も次に命が無くなるとしてでもキラーを討伐しなければならないと考えています。軍の協力が無かったとしても、必ず」


赤石から目を逸らさずこちらの思いを伝える。


もちろん最後の一体も討伐しようとしていて逃げるつもりもない。


ただ、軍の協力を受けたいとは思っていなかった。


「そうですか、それは安心しました。最後の一体です、我々も全力でサポートさせてもらいます。こちらもようやく対キラー用の兵器の用意が出来た所ですのでどちらが早く倒せるか、といった所ですね」


「対キラー用の兵器?」


今まではキラーとの戦闘する事も殆ど無かった軍が今更兵器を開発した事もそうだが、なぜもっと早く開発しなかったのかという事に

不安を覚える。


「そうです、詳細は明かせませんがキラーへの有効な攻撃手段を得たと言って良いでしょう」


「そうですか、期待していますね」


その後、今後の住まいの提供などを打診されたが先日の襲撃を考えるとホテルを転々としていた方が気が紛れるという言い訳をして柔らかくお断りした。


また、先日辞退していたキラー討伐の賞金も四体分振り込まれているようだった。


なんでも既に賞金として各国から資金が集められていて今更各国へ返却するのが難しいからだそうだ。


俺は赤石から自宅のカードキー機能が取り除かれた新しいカードを受け取り執務室を出て病室へ向かった。


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