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名前を失う異世界物語  作者: きなこもち
1章・生存競争
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灯火

草に足を引っ張られ、ルーアンの手を離せないままズルズルと後ろに引きずられていく。

「えっ、ちょっと何、なんで私の腕を」

「引っ張ってないですよ!?なんか足首に草が絡まって、引っ張られてるんだよ。」

「何よそれ、あなた馬鹿なの?ソレは動物じゃなくて植物です!間違っても動くようなこと─」

「知ってるよ、それぐらい!僕だって不思議さ!くそ、この─」

「じゃあ、早くその剣で切ったらどうなの?」

「やってるよ、でもなんか切れなくて...」

本当に切ろうとしているのだが、滑ってばかりで一向に切れてくれる様子がない。

「あぁもう、この世界のことを知らないばかりか、装備までナマクラときた!ホントに使えないわね!手、どけなさい!」

罵られたことに不服を覚えながらも、慌てて手を離す。

ルーアンは僕の足元の草を見つめる。

「『灯火』!」

ボッ──────────シュゥゥ...

明かり程度の火がついたと思ったら、すぐに消えてしまった。

「なんだ、お前も似たようなもん─」

「うっさい!何も出来ないんだったら、そこで私を応援してなさい!」

「応援って...へいへい分かりました。フレー!フレー!ル・ゥ・アン!」

「─ッ!後で覚えてなさいよ、『灯火』!」

瞬間、少女の赤毛と白い肌が、ひどく明るく光ったようにみえて、

ドガアアアアン。

爆発オチ...じゃありません!笑

続くよ!続くからネ!待っててくださいよ!?

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