よっ、センスの塊!
「こ、こうなったら、アンタにも私の仲間として一緒に戦ってもらうわ。」
「まぁ、僕としてもそれがありがたいんだけど」
「うるっさいわね!アンタ...ずっとそのままでも呼びづらいわね。いいでしょう。私が名前をつけてあげます。
そうね...『きびすけ』で、どう?」
「えっ」
「悪い?」
「ちなみに聞くけど、なんでその名前?」
「パッと浮かんだからよ、悪い?」
「センスがなぁ...」
「うるさい!他に名乗る名も無いなら、素直に他人の厚意に甘えなさい!」
「へいへい、てか、今までよく最弱スキルとその口の軽さで生き延びられたな。」
「フン、『灯火』程度の簡単なスキルすら使えない人間に言われたくないわね。それとも、その腰の剣を振るうワケ?」
「腰の剣...?」
本当に、腰に剣がついている。
っていうか、帰ってきてすぐに魔本を開けたから学ランのはずが、服装からして運動する時に着る動きやすい服にいつの間にか着替えている。
服に気を取られて、足元の草につまづいて転んでしまった。
「ハッ、何やってるのよアンタ。鈍臭いわね。ほら、手を貸してあげるから。」
「お、おう。ありがとう。」
女の子の手を握ったのなど何年ぶりだろうか。
まぁさっきまで女の子の太ももの上で寝ていたわけだけれども。
「ほら、早く立ちなさい。何やってるの。」
「いや、立とうとしてるんだけど、足になにか引っかかって...」
ズルッ
草に足を引っ張られた─




