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名前を失う異世界物語  作者: きなこもち
1章・生存競争
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友達

ライムは駆けた。

破裂の影響は、空中にいたルーアンやスバルにはひとたまりもなく、かなり遠くに吹き飛んでしまった。


─正直、ルーアンさんは明確に強力な『敵』だった。

その意味でいえば、ここでスバルさんと相討ちになってくれるなら僥倖(ぎょうこう)ともいえる。

だけど、私(わたくし)はもう、壊したくない。

まだ出逢って1日も経っていないけど、彼女達と過ごしたこの時間は、『あの日』以降初めて、人と過ごした時間だったから。

こんな出来事を乗り越えれば、友達にだってなれると思うから。

「『きびだんご』!」

キビスケさんが、私(わたくし)を強化する。

私(わたくし)は走る。この世界で、初めての友達の力を借りて、初めての友達を救けるために。

「『ウィップアーム』!」

巨大な腕を現出させ、彼女(テキ)を受け止める。

私(ワタクシ)は、役割を果たす(メイレイヲマモル)んだ。地上を守る(テキヲタオス)という、その─

ザクッ。

─え?

腕(・)に(・)、(・)刀(・)が(・)刺(・)さ(・)っ(・)て(・)い(・)る(・)。(・)

「お前、何してる。」

彼(トモダチ)の、怒った声が聞こえる。

私(わたくし)の腕は、救けたはずの彼女(トモダチ)に向かって、拳を握っていた─

ルビと傍点多くてすみません。ですが重要なファクターなので許してください...

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