32/82
破裂
僕の刀に、落雷が直撃した。
だがそんなこと、ルーアンはもう気にしない。
─前しか、見ていない。
「いけ、ルーアン!」
「ルーアンさん!」
敵のチャージも終わったようだ。
「『風』のスバルッ!」「『炎』のルーアンッ!」
2人の声が重なる。
「「今こそお前を、撃ち堕とす!!!」」
「『爆炎』!」「『暴風』!」
『爆炎』と『暴風』が、ぶつかる。
炎は風によりさらに強く燃え上がり、風はそれすら消さんばかりの猛威をふるう。
「燃え上がれェェェェェェェェェェェェェェ!」
「吹き荒れろォォォォォォォォォォォォォォ!」
既にスバルも、その浮遊を解いている。
それほどまでの、本気のぶつかり合いなのだ。
2つの大技は、全くもって互角だった。
そしてついに、大きすぎる力の相克は、破裂をもって消滅した。
2つの力に、全く持って違いはない。
違うものといえば─
「ルーアン!」
「ルーアンさん!」
炎のような赤毛の少女を追いかける、ふたつの背中だけだった。




