怪物・解説14 「月影の従者たち」
「月影の従者たち」
戦ってもいないし、そもそも敵でもないので、このヒト(?)たちを怪物扱いすべきでない気がするが、まあ、細かいことは置いておこう。
白月の従者であり、月の住人。とても主人想いで、善良なヒト(?)たち。体内に楽器の絃のような器官があり、それに光、即ち電磁波を照射・振動させて音を出し、会話する。とはいえ超音波レベルなので普通は聞こえない。
別名では「天人」、「天女」と言ったりもする。
平安前期に成立した「竹取物語」によれば、
かぐや姫が実家である月へと帰るとき、迎えにやって来た天人(従者)はおよそ百名。地上から五尺(約1・5m)に浮遊した雲に乗り、飛ぶ車を一つ、伴っていたという。(時代的に考えて、たぶん牛車?)
彼らは実に高貴な存在、悪くいえば、
気取った連中であったことは次の一文から理解できる。
やってきた天人の一人がかぐや姫に対し、
「壺なる御薬たてまつれ。
穢き所の物きこしめしたれば、御心地悪しからむものぞ」
(※小学館 完訳日本の古典 竹取物語より)
と、言っている。勝手に補足して、現代語訳すると──
「──かぐや姫さま、この壺の中の薬をお飲みください。薄汚い地上の食べ物を口にされ、さぞかしご気分が悪いでしょう?」(※注意 作者の超訳)
──このことからも解るように、
彼らは宇宙空間を渡る技を持ち、
また、自分たちは人間以上の存在だと考えている節がある。
もしかしたら「月影の従者たち」は、アーサー・C・クラークの往年のSF小説、
「幼年期の終り」のような、オーバーロード的存在かもしれない──




