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お題、アルコール、煙草、健康志向、SFホラー。

このモーテルは最悪だ。


ブルーチーズの失敗作みてぇな臭いがするし、シャワーの水は透明感の欠片もねぇ。


ああ心が錆びそうだ。


病気のないフリービッチが訪れてこないかね?


おおテキサスよ。


この場所は俺になんと優しくない。


壁には葉巻をくわえたブルドッグがこう叫んでる「ノースモーキング」ってな。


《煙草》もやれないモーテルってどーなの?


どこもかしこもどいつもこいつも《健康志向》クソッタレ。

くたばりな。


ベッドに横になりポータブルDVDプレイヤーを起動させる。

中身は拾ったDVD。


「……なんだよ」


ポルノじゃねぇ。


ホラームービーだ。


黄色い猿たちが叫んでやがぁ。


コリアンだかチャイニーズだかジャパニーズだかわからんがその辺の映画か?


「ハハッ!」


なんだよコメディーじゃねぇか。


一メートル以上はある顔面から直接細長い足が生えた化け物が大きく口を開けて猿たちを追いかける。


化け物の鼻は巨大なぺニスになっており、走るとそれがブルンブルン揺れる。


しかもこいつファイモウシィスだ!笑える!


「……ん?」


化け物がぺニスを首に巻き付け、頭から猿をバリボリ喰うシーンを見てると映画の悲鳴と外から聞こえる悲鳴がシンクロした。


「……あん?」


どこかで見たことある景色だな……と思っていたら、こりゃこのモーテルじゃないか。


このモーテルを舞台にした映画なのか?


ちょっと待てよ!これは俺の車だ。


映画はそこで終わった。


《この物語はフィクションではありません》


なんて書いてあるんだ?


まぁいい。


まさかと思いドアを開けて外を見た。


「……マジかよ」


化け物はいた。


そして上半身だけ綺麗に喰われた哀れな猿。


俺は動けなかった。


化け物が近づいてくる。


首を絞められた。


口を開ける化け物。


口臭はとびきり《アルコール》臭かった。









やってみたら、まーまー面白かった。甘いもんくいてぇ。

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