わたしの戦い方
あの後もうは少し話したあと、そのまま解散になった。今の問題はアイツが引っ越してくるのは1週間後くらい先ってことと、今の状態からいつも通りには戻れないこと。
むすっと顔を少し膨らませながら、仮想空間へと入る。仕方ないけど、このまま行くしかないから。
「う〜……モフぅ……」
「wau?」
「わしゃわしゃ〜」
「wauu……!」
この複雑な気持ちを解消するために散々撫で回すも、気付けば戦鎚を構えて森へ入っていた。そのまま中継地点扱いにしてる湖へと向かう。
「はやく行きたいけど……やらなくちゃ」
道中は相変わらず弱い子しか居ないから、ふつふつと湧く暴れたいって欲求は落ち着かない。とりあえず、我慢して耳栓を作成する。
焦りとかで失敗はしたけど、素材はあるから5組は作ることが出来た。
『《手芸》LVが上がりました』
種別:消耗品
名称:簡易耳栓
使用効果:《騒音軽減・中》
説明:葉っぱを濡らして丸め、蜘蛛糸で補強した簡易的な耳栓。両耳に入れると、無効化は出来ないが2回だけ有害な音の影響を軽減する。製作してから5時間でこのアイテムの効果は無くなる。
「ふふん、これならだいじょーぶ」
前は2時間で効果が無くなって、効果も弱かったけどこれならしっかり働いてくれそう。1組はあらかじめ耳に入れてからダンジョンを目指す。
そして、前と変わらずある洞穴の中へと急ぐように足を踏み入れると、蝙蝠が3匹飛んできた。やっと、歯応えのある子に会えたね。
「「Kiiii!」」
「ふぅ……おまたせ。あたしからいく、ねぇっ!」
「Kiiii!!」
「うんうん、わかってたよ?」
耳栓の効果のおかげで、敵の攻撃としての影響はだいぶ減ってる。無効化は出来てないから、動きは鈍りそうになるけど、そこは倒れるように前に進んで無理矢理突破した。
「《闘気》! もうその程度じゃきかないよぉ……!」
「ki?!」
「つぶれちゃった、ね?」
今のわたしは言うなれば攻撃重視。次のためにとか、防御は最低限にしてとにかく目の前の敵を潰していくのだ。いつもなら引いてるところも、さらに踏み込める。
今だと1 匹を全力で叩き潰したところで、後ろから噛みつこうとしてきた蝙蝠を右腕の肘辺りに噛みつかせる。HPは多少減ったけど、こうしたほうが速いもんね。
「Ki……?!」
「ふふ、わたしにつかまっちゃったらこわい目にあっちゃうよ?」
このまま地面にエルボーみたいにするのも良いけど、壁が近いからもっとダメージを与えられる方法がある。
「《突進》」
「Kiu?!?!」
肘を突進を使って壁に思いっきりぶつけると、破裂音のような音を響かせて2匹目が倒れる。あとはあの子だけだね。HPはまだ半分あるし。
「わたしにどうやって倒されたいのかなぁ……?」
「Ki……Kiii……!」
「うんうん、そうやってあきらめない子はすきだよ?」
超音波を放ってくるけど、どうしてもあるゲーム的な影響以外はもう慣れたから気にしない。でも、距離は少しあるのと今の耳栓はもう無くなったからから、もう1回放ってくると面倒。
「ねぇ、キャッチボールしない? えぃっ!」
「Ki!?」
わたしは持っている戦鎚を全力でぶん投げた。グルグルと縦回転しながら高速で飛んでいくけど、予想外だったのかあの子は反応できない。
「Kiii……?!」
「もぅ、しっかり受けとめてくれないとだめだよ?」
そんな冗談と共に、ペキャっと言う音を鳴らしてわたしは3匹目も素材へと変えたのだった。次の子はどんな子かなぁ?
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