・・・なんて、気楽に考えていましたよ。
放課後に事情聴取されに向かいました。
・・・はぁ、長かった。
夕食の前には終わってくれて助かりました。
何度も同じことを聞かれて話して・・・を繰り返して、お腹が空いてるので。
一応これで、わたしへの事情聴取は終了とのこと。
ラッキーですね。まぁ、実際に被害に遭った方々もいるでしょうからね。その方々への事情聴取を控えているのでしょう。
これで明日からのんびり過ごせる♪
官憲が学園に入って調査すれば、また事情聴取があるかもしれませんが、それまでは――――
・・・なんて、気楽に考えていましたよ。
わたしは別に、自分が被害者ではないつもりだった。けれど、それは考えが甘かったようです。
ええ、砂糖菓子くらいには甘い考えだったようでした。騎士学校では、これくらいでは保護者が呼び出しされるなんてこと、ありえませんでしたからね。
あちらは、生徒の身内と言えど、校内に外部の人間を入れることはしませんでしたし……そもそも、暴力事件なんて日常茶飯事でしたからねぇ。
組み手や剣の訓練、試合、自主訓練から派生した殴り合い、罵り合い、怒号、喧嘩……毎日が割と殺伐としていました。
さすがに、骨折なんかの大怪我や、仲の悪い生徒同士が殺し合いにまで発展しそうになれば、問題にもなりましたが……
こちらはそんなこともありませんからね。至って平和です。なんて、楽観視をしていたら――――
気付けばいつの間にか、保護者が呼び出されての三者面談という運びになっていました。
レザンの方も、保護者が呼ばれるとのこと。
二人して、保護者呼び出しに驚きましたよ。怪我もしていないし、被害もなにも無い。だというのに、この程度のことで問題になるのか? と。
かなり驚いて・・・
ふと思ったのですが・・・もしかして、わたし達の認識が少しおかしいんですかね?
**********
二日後。
本来なら授業を受けている筈の時間。
外賓応接室にて。お祖父様が怒った顔をして、学園の職員を威圧しています。
子爵令息の、しかも次男の話だからと思って連絡をしてみれば、学園に来たのは祖父である侯爵家の当主本人ですからね。学園職員が緊張するのは当然かもしれません。
父? あの人は来ませんよ。
むしろ、今回のことはなにも知らないんじゃないですかね? なにせ、わたしの保護者の連絡先は、全てお祖父様とおばあ様宛にしてもらっていますからね。そして、セディーの名前も。
わたしの保護者連絡欄にセディーの名前を書いていいかと聞いたら、大喜びされました。セディーがすご~くにこにこして上機嫌だったなぁ。
両親への連絡は……お祖父様が必要だと判断すれば、するかもしれませんね。
まぁ、あの人達に会うのは面倒なので、できれば連絡はしないでくれると嬉しいですが。
「一体、どういうことでしょうか?」
お祖父様の、威圧を含む低い問い掛けで、話し合いが始まりました。
学園側は平身低頭で謝罪。
ネイサン・ハウウェル君は件の生徒へ絡まれはしたが、別生徒の助けが入り、暴力を振るわれていないこと、怪我もしていないこと、実質的な金品の被害を受けていないことなどを、学園側がお祖父様へ必死に説明。
わたしもそれに同意し、お祖父様が重々しく納得。
むしろ、暴力はわたしの方が彼らへ振るった側だし。学生証と財布も、連中の懐を漁っての提出だし。レザンはそれらが済んだ後から来て、わたしに都合のいいように口裏を合わせてもらった協力者だ。
まぁ、言いませんけどね。色々とめんどくさいので。
しれっとした顔で、聞かれたことへ対しての受け答えをして・・・
という感じで、三者面談の話し合いが終了しました。学園職員の方、お祖父様の威圧にげっそりした顔してましたね。大丈夫でしょうか?
それから、個室となっている談話室へお祖父様と一緒に移動して――――
読んでくださり、ありがとうございました。




