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彩る秋の夕雲。
秋の夕暮れの短い詩の集まり。
★器-いろどり-★
うつくしい うつわ は
夕焼け色を そそいで かがやいていて。
はじまりの音 葉々のそよ風 夜の露にみたして
真珠星を浮かべて 流れる星々を ほろほろ溶かして 甘い味。
草木はほろ酔い 草花は陶酔。
深い宵の口。
あふれる明日に 大地と乾杯。
★夕焼け雲★
空に舞う翼。
力強くも、儚き夢の鳥。
宵闇の狭間を飛美行く姿は優雅なり。
空に一筋の尾羽。
あの先には、何があると言うのだろう。
一瞬に消えゆく夕暮れの永遠の命。
黄昏時は、不可思議な入り口。
迷い込む者も、また多し。
空に消えゆく姿。
太陽に、煌きをゆだねる鳥。
夕闇と共に、飛び去る。
不死の鳥は、夜闇に還り、朝暁に孵る。