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異世界平行―異世界へ行こう―
世界の果ての暗黒な空の下、
支配の野望が、渦巻いて、
世界のすべてを抱く悪夢を見る。
仕掛けや罠を、仕掛けては、
なぜだか、勇者を待ち焦がれる。
夢と希望、恐怖と絶望のハザマの旅。
そんな、末枯れた空間に意識がある。
だれでも、こころに、世界を飼っていて、
剣と魔法の、破壊と創造を夢見て、
たびに出て、
名声と宝と、名誉と友と、それから、愛やら恋やら、
人はいろいろ欲しくて、しかたがなくて、
人知を超える、遠い世界に、足を踏み入れる。
森の中には、霧がいて、
不思議な、不思議な、空間が、
木々の合間の世界に、あこがれる。
月の光に、輝いて
死が、よみがえり、
狼は駆け、
妖精が、踊る。
暗い洞窟には、
肉を食らい、血を飲む鬼がいて、
そんなの、わかっちゃいるけれど、
そのおくに、未知なる世界があれば、
へっちゃら、果てまで探検だ。
魔法の瞳で見てみれば、
道しるべも、来た道も、
これから行くべき道も、
みんながみんな、
知っていて、
だけれども、
きっと、だれもかれも、
知らない、知らない物語。