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のんびりスライム道中 ~エルフの少女とのんびり世界を旅します~  作者: 千両


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1 スライム弱すぎ問題

 ⋯⋯真っ暗だ。


(いや⋯⋯えっ? 真っ暗なんだけど?)


 たっぷり寝た後のようにスッキリした思考とは裏腹に、光が一切ない暗闇に意識だけが浮かんでいる。

 いや違う。浮かんではいない。

 地面に体が設置してる感覚はある。


(なんだこの状況? 身体はどこに行ったんだ?)


 辺りを見渡すように首を動かす?

 なにか無いかと手探りで探す?

 とにかく足を動かして歩き回る?

 そこであったのは首でも手足でもなく、体の違和感だ。

 時間が経ち焦燥だけが募っていく。


(何この状況! 誰か説明して! こんなの気が狂うわ。誰か助けて。神様ー、この状況だけでも教えてー!)


 人間困った時は最後に頼るのは神様だ。

 深く考えずに状況を教えてくれと喚き散らしていると光に包まれる感覚がする。

 その光は自分を中心に徐々に広がるっていき、暗闇に色がついていく。

 そんな光景を何故か俯瞰で見ていた俺は、光に映し出された自分の姿の全容を見る。


(えっ、スライム? めちゃくちゃ小さくて薄いけど、あのスライム、俺だ!)


 光はどんどんと広がっていき、地面が見え、生えてる草木が見え、一定の範囲まで広がると光は止まる。

 それはまるで見下ろし型のゲームの画面を見ているようだった。


(なにこれ、見えたのは良いけどこの視点じゃ動きづらいぞ。なんとかならないのか? おっ、出来た!)


 見える様になった事で視界を意識出来たからか、普通の目線を意識したら、自分中心の視界になる。

 自分中心なので360度見えてしまっているが、スライムは前後が無いのか、それほど違和感はなかった。

 それよりも⋯⋯


(スライム。スライムだよ! 無限に成長したり、捕食してスキルを増やしたり。これは俺つえぇの展開じゃないか? お腹も減ったし、いっちょ一狩り行きますかー)


 スライムに転生して最強を目指す。

 俺は希望を胸にそんな第一歩を軽快に踏み⋯⋯だせなかった。


(???? 俺、動いてる?)


 視界を意識して俯瞰で、もう一度自分を見てみた。

 動いている。

 確かに動いていた。

 ナメクジよりも遅く。


(えっ、うそヤダ! 私の移動遅すぎ!)


 現実逃避からふざけてみても、この状況は変わらない。

 移動を続けていれば、成長して早くなるかもしれないが、今はさらに主張し始めた空腹をなんとかしなければならない。


(今は何でも良いから食べよう。この草をとりあえず消化だ)


 俺は近くの草に狙いを定めて飛びかかる。


(⋯⋯気持ちだけは飛びかかっているぞ)


 もどかしい時間を経てたどり着いた、特に美味しそうでもない雑草に気持ちのままに覆いかぶさる。


(さあ、消化だ。さぁさぁさぁ!)


 しかし、どれだけ時間が経っても消化出来ている気がしない。

 空腹はピークを過ぎ体が重くなり始める。


(草は生きているから駄目なんだ! きっと土なら消化できる! ⋯⋯と言うか、もうそれくらいしか候補が無い! 捨てる神あれば拾う神あり! さぁ、俺の糧になってくれ)


 ⋯⋯土の消化は結果だけ言うなら失敗だった。

 そして、状況で言うなら最悪だった。

 消化しようと取り込んだ土は、消化できないどころか体に混じったままになってしまったのだ。

 余分に増えた体積を動かせるだけの力がナメクジスライムにあるわけもなく、完全に身動きが取れなくなった。


 お腹の減り過ぎで意識が朦朧としていく中、一匹の蟻が近寄ってきて体の一部をかじり取る。

 最強の捕食者になって俺つえぇするはずが、捕食されての終わり。

 まさか転生した先が人生終了RTA走者だったなど誰が予想できただろうか。

 そんな事を思いながら俺は意識を手放した。


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