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3月25日 電気記念日
「触れないものは信じない!」
常々そういっていたおじさんは電気というものを信じていたなかった。
電気で動くものは何か特別な超常現象が起こっていると考えていた。
僕から見たらそっちの方がよっぽでありえないことだと思うのだが、親族はなぜかみなおじさんの主張を信じていた。
「今度、電気に触れてやる。」
そうおじさんが言ったとき親族は大盛り上がりだった。
とうとうインチキの証拠が掴めるぞと親族皆で応援隊を作っておた。
そして、当日。
多くの応援団がいる中、おじさんは電気掴みを実行した。
赤い褌とねじり鉢巻きで登場したおじさんは気合十分だった。
手に唾を吐き、切った電線の先をおじさんが掴んだその瞬間だった。
爆音とともにおじさんは飛んで行った。
「触れないほうがいいものがある。」
おじさんは病室の中でそう呟いていた。




