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2月28日 エッセイ記念日

 気持ちが整理できなくて勢いに任せて筆を執った。

 思いをただノートにぶつける。

 溜まりにたまったそのノートを私は、エッセイノートと呼んでいた。

 誰に見せるわけでもなくただ思いをぶつけているだけの紙ぺらたちだ。


 未だにデジタルでなくアナログに拘るのも気持ちが少しでも伝わるようにだろう。

 人に見せるわけでもないので論理も何もあったものではない。

 何も考えずにただ言葉をぶつけていた

 今見返すと恥ずかしいものばかりなので見返すことはない。

 私が死んだら真っ先に消してほしいものの一つがこのエッセイノートだった。


 100歳を超え天寿を全うした私は宙からこの世を見ていた。

 幽霊というものか、なんというものかわからないが頭がいやにすっきりとしていた。

 この世に未練などないと思っていたのだが、頭がすっきりとしてからエッセイノートのことを思い出した。

 私の孫が押し入れの奥からそのノートを見つけたときは冷や汗をかいたが、それを熱心に見始めて更に出版し始めたときには汗が止まらなくなっていた。

 そして、その本がベストセラーとなったときはどうしていいのかわからなくなっていた。

 気恥ずかしさでこの世から離れられないと思っていた私は、いつしかこの先を見たいと思ってこの世を離れられなくなっていた。

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