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2月21日 国際母語デー
征服も支配も構わないと思っていた。むしろ保護されるとさえ思っていた。
だから実際に支配されて母語を奪われる苦しみもわかっていなかった。
元から大国の隣の小国らしく上流階級のほとんどがその大国の言葉を使っていて、問題ないとさえ思っていた。
しかし言葉を奪われることはすべてを奪われることにも通じた。
文化芸術の世界でそのことは顕著だった。
細かなディテールが伝えれない。
普段の生活でもそうだった。
知らず知らずのうちに口数が減り、陽気だった国民性は変わってしまった。
しかし、今更変えることはできない。
支配から抜け出すことは、支配を拒否することの何倍も難しかった。
私たちはただ何となく母語がなくなることを見ることしかできない。




