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1月20日 二十日正月

「しっかりとお見送りしないとね。」


 この日が近づくと母は名残惜しそうに何度もつぶやいた。

 我が家では正月以外のイベントというものは一切なかった。

 誕生日もひな祭りもクリスマスも何もないかわりに正月だけは派手にやっていた。

 母的には忙しくなるから嫌だといっているがどことなく楽しそうに見えた。


「また明日から日常だね。」


 これも母の口癖だった。

 今日はこの言葉を何度も聞くことになるだろう。

 ふとTVをつけるともうそこには日常の放送で正月らしいものなど一つもやっていたなかった。

 世間的にはとっくに正月など過ぎ去ったものなのだろう。

 でも我が家では今日までは厳然と正月が存在していた。

 世間と少しずれているのかもしれないがこの家が他とはちがうリズムで動いている事が私はなんとなく好きでずっと続いてほしいと感じていた。


「来年の正月はどうしよう。」


 明日になったら母はなんどもそう呟くのだろう。

 その時間軸で生きているのだから。

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