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1月18日 都バスの日
「お客さん。早くはいってもらってもいいですか?」
「あ。すいません。」
謝ったは良いものの俺はそこで立ち尽くしてしまった。
「お客さん。」
「あの、すいません。」
「なんですか?」
「どこタッチすればいいんですか?」
「は?」
「なにかハヤカケン、タッチする所なかったですっけ。」
「ハヤカケン?」
「無賃乗車で怒られるんじゃないですっけ?」
「クスクス」
後ろを見ると可愛らしい女の人がころころと笑っていた。
しばらく笑った後、その人はわたしに向かって話しかけた。
「そのままで大丈夫ですから。降りてください?」
「でも。」
「なんでもいいですから早く出てくれませんか?」
「すいません。」
バス運転手に言われて俺は降りていった。
後ろから女の人も降りてきた。
「大丈夫かな。」
「無賃乗車ですよ。」
「本当ですか!」
俺の独り言にその人は返事をした。
「嘘ですよ。」
そう言うとさっきと同じようにころころと笑っていた。




