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1月14日 左義長

「集めに来ました。」

「はい。よろしくね。」


 今日は左義長。

 年に一度の子供たちが集まり、町内を巡り縁起物を回収していた。

 皆、めんどくさそうに参加していて、自分も気怠そうな雰囲気を醸し出していたが、本心ではとても楽しみにしている日だった。

 この時にしか会えない子がいたからだ。

 その子とは幼稚園が一緒で仲が良かった。家はそこまで離れていないのだが学区が違った。

 頻繁に会えなくなってから何かと気になるようになっていた。

 しかも、今回はその子と二人で町内を回る予定だった。


「次で終わりだっけ。」

「そうだね。」

「やっと終わりかー。」


 皆がやっと終わって喜んでいる時でも私はどこか寂しい気持ちを抱えていた。


「でも、どんどん焼はたのしみじゃない。」

「もう見飽きたよ。」

「そっか。」


 集めてきたものを燃やし天を焦がす風景は一番好きだった。


「……まぁ。すこしはたのしみかもな。」

「そうだよね!」


 ほとんど会話がなかったが私としては一緒にいるだけで満足だった。

 神社に戻ると境内には親たちがいた。

 後はどんどん焼を見るだけとなった。

 ニヤニヤと笑う親たちの所為で私達はとなり同士で焚き上げていく光景をみた。

 神社脇の田んぼの中央に青竹で組まれた櫓があった。その櫓に集めてきた門松や注連飾りそれに書き初めを置いていく。

 火がつけられるとあっという間に広がっていき、その熱が顔を火照らした。


「やっぱりすごいね。」

「そうか。」

「うん。」

「……すごいかもな。」


 途中で爆ぜる青竹の音を聞きながら私はいつまでも火が収まらなければ良いと思った。

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