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1月10日 成人の日
この日をどれだけ待っていたのだろうか。
ー成人の日
指を折り数えてきた日だった。
この国では成人まで出来ないことが多すぎた。
大切なモノを守る事・家族を守る事・国を守る事。
それが今日やっと出来るようになる。
私には守るものが多すぎる。
「おめでとう。」
「あ。ありがとう。」
後ろを振り返ると幼馴染がいた。
「今日から成人だな。」
「そうだね。良かったよ!」
「よかった?」
「うん。なんか変な事いった。」
「最悪な日だろ。」
「へ?」
考えたこともない返答に思わず変な声が出た。
「大人たちが勝手に決めた戦争に駆り出される様になる、最悪の日だろ。」
「でもそれのお陰で……」
「言い争うつもりはないから。」
「でも……」
「話すつもりはないから。」
二度も私の言葉を遮り彼はどこかに歩いて行った。
去年、成人が14歳まで年齢が引き下げられた晴れの日に私は嫌な気持ちになった。




