第8話 これからの予定
レイの事情が少し分かります。
「実は・・・。この村に来た時にお金を稼ごうと思って、登録にいったのですが・・・。箱に手を乗せたら『エラー』となって登録できなかったのです・・・」
「それは壊れていたんじゃないか?」
「ギルドの方もそう思ったみたいで、違う箱を用意してくれたんですが・・・。それもダメでした・・・。しかも、すぐ後にいた人が問題無く登録できていたので、壊れていなかったみたいです。ギルドの方は「相性が悪いみたいですね、また日を改めて来て試してください」と言ってくれました。でも、その時にやっぱり私は魔剣で人間とは違うのだと思い知らされました・・・」
重い・・・ 内容が重いよ! まあ、確かに自分が人とは違う存在だと思い知らされて、その事で拒絶されれば凄くショックをうけるだろう。拒絶したのは箱だが・・・。
しかも、剣と同化できる事を除けば人間とほとんど変わらない。食事もするしトイレにも行く。感情もあるし汗も掻く。身体を抱いたら暖かいし、柔らかいし、イイニオイだし、カワイイし。
「大丈夫! 大丈夫! そんな事気にするな! 俺はレイの事が好きだし、何があってもレイの味方だ!」
「ありがとうございます!」
俺の拙いフォローでもレイは安心してくれたようだ。笑顔で答えてくれた。
そうこうしている内に、日が傾いてきたようだ。西の空が少しオレンジ色になっている。
「今日はもう帰ろうか?」
「はい そうですね」
なんだか最後に疲れてしまったな・・・。
俺たちは占い屋であるレイの家に戻ってきた。
レイは戻ってすぐに夕食の準備を始める。俺はその間に風呂の準備をして先に入らせてもらった。一緒に入りたいのだがエッチな事をしそうなので今日はやめておく。俺の風呂はカラスの行水なので早い! すぐに上がると、レイと交代する。
俺の作る料理は味噌汁と焼き魚だ。一人暮らし経験が長いので簡単な料理ぐらいはできる。この世界の調味料や材料は現実の物と同じだ。
丁度料理が完成する頃にレイが風呂から上がってきた。
一緒に夕飯を食べながらこれからの予定を話合う。
「なあレイこのミシリア大陸には、もう魔武器は無いんだよな?」
「はい 私は何も感じないので、無いと思います!」
「感じる範囲ってどのぐらいなんだ?」
「え~と・・・ 魔武器は封印されているのですが、少しずつ大地に力が漏れていきます。だから、その地に入ったら大体の方角がわかります」
「そうなのか・・・ じゃあとりあえずここの西にある『ルソット大陸』に移動しよう。北にも行けることは行けるのだが、船賃が一人10万Mするから簡単には行け無いだろう。今の俺たちには金が無いし、このミシリア大陸のクエストで稼ぐには時間がかかり過ぎるしな!」
「はい わかりました! いつ出発します?」
「明日には行こうと思うが大丈夫か? 家とかあるけど?」
「それは問題ありません。この家と家具は商会から無料で借りているのですぐに返せます」
「商会から?」
「はい。この村に来てすぐの頃に、マルト商会の方がこの村の交易品をどこの大陸へ持って行くかを話合っていました。その時に、私が少しアドバイスをしたら凄い利益がでたらしいです。なのでその報酬として利益の一部を貰えて、家を無料で貸してくれました。私はしばらくしたら旅に出ると言ってあるので、商会に連絡すれば問題ないと思います」
ああ・・・。そういえば、そういうシステムがあったな。村や町の道具屋に交易品となっているアイテムが売っていて、それを他の大陸で売るとかなりの利益が出るシステムだ。だが、俺はリアルマネーを使って色々な特典を付けていたので、ゲーム内でお金には困ることがなかった。なので、交易品を売買したことが無い。
「じゃあ、明日の朝に手続きをして武器屋で剣を買ってから、この大陸の中央にある街『マルト』を目指すか、そしてマルトで西に渡る船賃を稼いで、西の港町『ライラ』に行こう!」
「はい わかりました!」
これでこの大陸でする事が決まった。後はもう一つの大事な事を確認するだけだ。
ただ、これを聞くのは食事が終わってからだ。
食事が終わりお茶を飲んで一息ついていた時に質問をする。
「なあ レイ? あのさ・・・。えっと・・・ ちょっと聞きにくいんだけど、剣と同化する時間って限界とかあるのか?」
「いえ 限界はないと思いますよ?」
「そうなのか! じゃあ! 俺とエッチな事をすればするほど長くなるのか!」
「はい・・・ そうなります・・・。ご主人様が嫌でなければ・・・」
レイが赤くなってうつむきながら答える。
「まさか! 俺はレイが大好きだから、嫌な事は一つもない!」
「ありがとうございます!」
「じゃあ 今からでもいいかい?」
「はい・・・ よろしくおねがいします・・・」
了解が出た俺はレイをお姫様抱っこで、寝室へと連れて行く。
夕方にレイの悲しい顔を見たので、俺はできる限りカワイイ カワイイをしてあげた!
そして、夜が明ける。
ようやく次の街へ行けそうです。




