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31話

日間ランキング4位になりました!

いやー、嬉しいです。

これからもよろしくお願いします。


あと、作者はロリコンではありません。

ロリが好きなだけです。

 午前2時、アイビスが全員を起こして回った。

 今から準備運動をしてパフォーマンスを最高にする。


 「ちゃんと体をほぐしておけよ」


 「「「了解」」」


 ちょっと眠そうだが、問題はないだろう。

 ストレッチをしてれば目が覚める。



 1時間後。午前3時。

 父さんと母さんに気付かれないように家を出た。


 「確認だ。ノールとアイラは周辺警戒。戦闘音がしない限り屋敷には入るな。

 俺とアイビスはスキルを使って屋敷内に侵入。男爵を殺害後、二人と合流して家に帰る。いいな?」


 「「「了解」」」


 「アイビス、案内を頼む。ここからはできるだけ静かに移動する。」


 「わかったわ」





 屋敷が目についてきた。どれかは分からないが、このどこかに男爵がいる。

 少し走り続けると、アイビスが足を止めた。


 「あの屋敷よ」


 アイビスが指差す方向を見る。

 屋敷は結構大きい。2階建てだが、横にでかい。

 周りは2~3mの壁に囲まれている。


 「念のためノールとアイラにも『付与魔法』をかける。何かあったらすぐに駆けつけてくれ。」


 『付与魔法』(フィジカル・アップ)


 「よし、ノールとアイラは散開して警戒に当たれ。アイビス、行くぞ。」


 

 2グループに分かれ俺とアイビスは壁を乗り越える。

 今回は割と魔力の調節がうまくいった。

 それでも、少し飛びすぎたように感じる。

 『付与魔法』は扱いが難しい。



 アイビスが先頭を走っているが、まったく音が出ていない。

 これならだれも気付かない。


 アイビスが指を差し、跳躍してベランダのような場所に音もなく着地する。

 あそこか。


 俺も跳んでベランダに侵入する。


 ベットの上に誰かいる。



 『解析』


名前:アリック

歳:45

性別:男

レベル:31

スキル:剣術Lv32


 あれか?かなり強いな。正面からやりあっても勝てないかもしれない。


 「アイビス」


 「ええ、あの人よ」


 よし。窓に近づいて静かに開けようとするが、開かない。

 鍵がついていたか。


 「開ける方法はあるか?」

 

 「蹴破ったら?」


 冗談言ってる場合か。



 ……………よし。



 『火炎魔法』(ファイヤーボール)



 「何やってるの?」


 まあ、見てろ。

 ガラスはモノによるが700~1400℃で溶ける。

 超高温をイメージして、火球を近づければ穴が開くだろう。

 その穴から手を突っ込んで、鍵を開ける。


 目論見は成功して、無事に鍵を開けた。


 「……ほんとに便利な人ね」


 そうだろう、そうだろう。



 『隠密』を使いつつ、部屋に入る。

 音も気配も消している。男爵は起きない。


 人を殺すのに劇的な戦いはいらない。

 どんなに強かろうが、心臓を刺されれば、首の骨が折れれば、頭を矢に貫かれれば、死んでいく。

 必殺技なんかなくても人は簡単に死ぬんだ。

 蹴り一発で死んだ奴だっている。 

 そんなもんだ。


 ベットに乗って男爵の体に触らないように、跨る。

 右手を男爵の首にかける。


 『剛腕』!!


 ゴキリ、と部屋に鈍い音が響く。

 殺した。殺した。


 後ろで何かが落ちるような音がした。

 アイビスの首輪が勝手に落ちたみたいだ。

 これで奴隷から解放されたはずだ。



 ……部屋を燃やすか。


 『火炎魔法』



 部屋中に火が回り、男爵の体も燃やしている。


 「行こうか、アイビス」


 「ええ」



 ベランダから飛び降り、壁を飛び越え、ノールとアイラに合流する。

 誰もしゃべらず家に帰った。



 家に帰り、自分の部屋に戻る。

 3人ともまだ眠いようで、すぐに寝てしまった。



 俺は静かに急いで洗面所へ駆け込んだ。



 










「うえええぇえぇええ。ぐうぇええええぇええ」


 気持ち悪い。気持ち悪い。最悪だ。覚悟が足りなかった。こんな気持ちになるなんて。


 「うううえええklっぇ。」


 こんなことをアイビスはやっていたのか!?

 むごい。むごすぎる。11歳がやる事じゃない。


 涙が止まらない。

 あんなに一方的に人を殺してしまった。

 サウロは結果死んだだけだ。

 殺す気だったが死んだ場面を見たわけじゃない。


 「……はぁ!、……はぁ!、……はぁ!」


 後ろから足音が聞こえる。誰だ?


 「……ネクロ?」


 「……アイビス?」


 こんな姿を見られるなんて。


 「……す、すまない、アイビス。お前に、言った、こ、言葉はなんて、薄っぺらいものだったんだ。

 ほ、本当の辛さ、な、なんて微塵も、わ、分かっていなかった。許してくれ、た、頼む……!」


 自分で言ってて、あとからどんどん涙が出てくる。

 こんなに恥ずかしいことはない。知ったかぶって、お前の辛さが分かるなんて。どの口が言ったんだ。

 恥ずかしい。過去を取り消したい。


 アイビスが近づいてきて俺の頭を抱き寄せた。

 なにを?


 「そんなこと思わなくていいのよ、ネクロ。みんなあなたに救われているの。

 感謝こそすれ、恨むことなんてないわ。

 あなたは立派なことをしているのよ?誰にでもできることじゃないわ。

 誇っていいわ。ノールとアイラに言っても同じことを言うわ、きっと。

 あの子たちはあなたが大好きなの。何があっても味方になってくれるわ。私もよ。」


 そういいながらゆっくりと頭を撫でてくれる。


 そんなこと。……間違っていない?


 「お、おれは、ま、間違って、な、ないか?」

 

 声に詰まりながら問う。


 「ええ、大丈夫よ。間違ってなんかいないわ。

 辛かったらもっと泣きなさい。泣いていいのよ?気を張らないで。仲間なんでしょ?」

 

 嬉しい。恥ずかしい。うれしい。認めてくれる人がいるだけで。

 全部が報われる。助けてくれる。助けてあげたい。


 「うううぅう、……うううlっぅうぐ、……ううぅうん……」


 母親のように優しくあやしてくれる。


 この前とは立場が逆だ。



 泣き止むまでそうしてくれた。ありがとう。アイビス。


最後まで読んでいただいて、ありがとうございます。

評価や感想をいただけると、一段と頑張れます。

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