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夜を待つ  作者: 氷桜 零
聖国編
37/37

後夜


ある日、この世界から闇の精霊が消えた。


この世界には6属性の精霊がいた。

その中で、闇の精霊はこの世界の人から嫌われていた。

闇の精霊の加護を持つもの、闇魔法の適性を持つもの、闇の精霊を信仰するものが世界中から迫害を受けていた。


闇の精霊王は怒り、悲しみ、ついに世界から闇を取り上げ、自身も姿を消した。


世界は徐々、滅びへと向かっていた。




だがそれは、少し前の話。


今から50年ほど前、王国、帝国、聖国に、闇の精霊の加護を与えられた者が現れた。


彼らは人々に訴え、自らの国の制度を変え、闇の精霊を献身的に信仰した。

そんな彼らの信仰心に、闇の精霊王は応えた。


『そなたたちの献身、受け取った。だが今までの差別を考えると、十分とは言えぬ。今後の期待のため、少しの褒美をやろう。夜を戻す。ただし、一日のうち一時間だけだ。真実、夜を取り戻したいのなら、行動せよ。我はいつでも見守っている。』


闇の精霊王の言葉は、世界中に届けられた。

その日から、一日一時間の夜が戻った。

人々は涙し、歓喜した。

そして、闇の精霊王に信仰と感謝と謝罪を強くした。


それから二度、闇の精霊王からお言葉があった。

その度に夜の時間が増えた。


私たちはこれからも闇の精霊王を敬い、真実、夜が戻るまで、夜を待ち続けることだろう。




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― 新着の感想 ―
良い物語をありがとうございます。最初から最後まで一気に読んでしまいました
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