14話
「父上 お話があります。」
「おぉ クラウスかぁ どうした?今日はベルレット公爵令嬢と城を2人で見て回りたいから邪魔するなと言っていなかったか?まさか… お前… ベルレットの娘に何かしたんじゃ… 」
「なんですと!!」
父 居たのか…
「ロウ… 居たのか… 今日の私の護衛はロウだったことすっかり忘れていた…」
「今日は娘が初めて登城するから 私も城の警備をするとあれほど言ったじゃありませんか!!」
「すまん すまん 忘れてたよ。それで話というのは?」
「まず、フィーこっちへおいで」
クラウス様に呼ばれて国王様の前に立つ…
スノウ・レオナルド国王陛下 黒髪 黒目 整った顔立ちに長い髪を後ろで束ねている クラウス様の大人番 大人のフェロモンが凄い…
「ベルレット・フローラでございます」
「ちょっと待て… フィーだと?」
父よ 王族に対し、殺気はよくないよ…
「ロウ… 後で聞く!!黙っててくれ してどうした?」
「フィ… フローラ嬢が風の精霊と契約しました。ですので 婚約を早めて下さい。」
「なっなんと!!我が国から精霊魔法師がでただと!!ロウ、すまないが宰相の所へ行って皆を集めるように伝えてくれ」
「はっ!! フローラすぐもどるからねっ」
父はクラウス様をキッと睨み、あっという間に見えなくなった…
「それで… その精霊様はどこにいるのだ?私にも見えるのだろうか…」
陛下 明らかにワクワクしてる…
「ええっクラウス様も見えたので 見れると思います。シルフいる?」
「は~い!呼んだぁ?」
急に目の前に現れ、私の腕にすっぽり埋まる
「凄い!本当に精霊様が現れた!!私にも見えるぞ!!」
興奮気味の陛下にクラウス様が必死に訴える
「ですから 早めに婚約の話を進めて下さい!!私の婚約者であれば 他の貴族 或いはほかの国も容易にフィーに手を出せなくなります!!いっその事 城に住まわせるというのも有りかと…」
今さらッと恐ろしいこといったな…
「大丈夫だよ~ フローラは精霊の愛し子だもん。み~んなフローラを守るよ。フローラに何かあれば国ごと滅ぼしちゃえばいいんだよ~ ぼくだって上位精霊だもん。フローラを守れるよ」
おいおい、こっちも恐いことを言ったよ!!
精霊の愛し子ってなんだろう…
「ぼくねぇ~大きくなれるんだよ」
ボン!!
目の前に2m近くのおっきいオオカミが現れた…
「ねぇ~」
クスクス笑うシルフ!!
みんな呆然と立ち尽くした…




