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生者か死者か  作者: 近道メトロ
第二章:街へ
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閑話:勇者到着

やっと出来た。


「諸君、まもなく町へたどり着く。もう一度言うが目的はアルチバルト公爵の娘、リーシャ嬢の救出だ」


 大型装甲車の中で装備の点検をしていた総勢二十人に月城は声を掛ける。エスカとグラウザムは姿勢を正し月城に目を向けた。今回の作戦は戦闘も想定されるため全員ガーディアンを着込んでいる。


「私は領主へ協力と支援を要請しに行くが皆は到着次第直ぐに探索を始めてくれ、町に居るのならそれほど時間は掛からず見つけられる筈だ。」


 それから外壁へ到着した彼らはリーシャと同じ様に町の中へ入って行った。


「エスカ、グラウザム。仲間をよく見ておけこの街にも既に敵が潜んでいる筈だ、孤立せず出来るだけ三人以上で動かせ」

「「了解」」


 月城の得たリーシャの情報は大まかな姿形と護衛に付いて行った兵のガーディアンの形などであまり詳しいことは分かっていなかった。どうやらリーシャ嬢は親に話さず自分の伝手だけでここまで来たらしい。

 エスカは大通りに仲間を連れて聞き込みを、グラウザムは情報を集めに路地に入っていった。



「お前達はここで待機しろ」

「「「はっ!」」」


 月城は仲間に車を預け正門に向かう。正門には二名ガーディアンが立っていて月城は彼らに懐から取り出した封筒を見せる。


「アルチバルト公爵の命によって参上した、至急領主殿にお会いしたい」

「確認する」


 ガーディアンは封筒を開けて内容を確認する、その後首に手を置いてぼそぼそと喋った。すると正門が開きガーディアンが一名出てくる。


「ご案内します」

「分かった」


 ガーディアン兵は月城を領主館へ案内する。


 □□□グラウザム視点□□□


「全隊、擬装」

『『『メモリー、ガーディアン・カモフラージュ』』』


 その号令と共にグラウザムと共にいたガーディアン達は瞬時に見た目が変化する。一人は領兵、一人は冒険者、一人は隠密に。他にも色々とガーディアンの外見を変化させて手足を動かし擬装強度を確認する。


「全員対象は覚えているな、リーシャ嬢と貴族の白いガーディアンだ。この灰冬だ、人はそれほど出入りしていないだろう」


 灰冬を中を移動するのなら相応の装備か装甲車両が必要だが灰冬中に出入りが確認された車両は一台のみ。この街にまだ居るのならそれほど時間は掛からないだろう。

「総員散開、一時間後ここに再集結だ」

「「「了解」」」


 ガーディアン達は別々に路地へ赴いていく。そうして一人になったグラウザムは大きく跳躍し路地の壁を駆け上がっていく。

 周辺の建物で最も高い場所に身を隠し頭部のガーディアンを開き肉眼で地上を見下ろす。


『街に居た筈の諜報員から接触が無かった。三人一チームで必ずお互いが見えるように警戒しておけ』

『『『了解』』』

 

 彼の目には動くもの全てが精密に見えていた。


 ■■■エスカ視点■■■


「はいはーい、此方パールヴァティの勇者直属部隊でーす」


 歩道で巨大なガーディアンが片手に紙をヒラヒラしながら街いく人に声を掛けていた。エスカは手足を大型の義体で補っているためガーディアンを着込むとどうしてもずんぐりむっくりになってしまった。


「現在アルチバルト公爵の一人娘であるリーシャお嬢様を探してまーす、確かな情報をくれれば褒賞がでますよ」


 紙にはフルネームと顔と格好について掛かれていた。

 しかしその図体のせいなのか人々は目をそらして近付こうとせずそれなりに混んでいる歩道なのにエスカがいる場所だけ綺麗に人のいない円が出来て、代わりにちらほら居る仲間のガーディアンに集まっていた。


「(´・ω・`)」


 誰にも話し掛けてもらえずしょんぼりしていた所に三人の冒険者ガーディアンが通り掛かる。


「そこの冒険者さん、リーシャお嬢様を知りませんか?」

「なんだ突然」


 一瞬大きさに狼狽えたがガーディアンの外見を見て露骨に嫌そうな顔を露にする。


「貴族様が一体何のご用で?こっちは今急いでいるんだが」


 見れば三人の内一人は白い粘液のらしきものまみれでもう一人に肩を貸されていた。


「重傷なのですか?」

「ダークネスローチの体液を浴びすぎて中和剤で中和しきれてないんだよ」

「では手短に、リーシャお嬢様をご存じないですか?貴族の白いガーディアン数人のこの辺りに来たと情報が」


 エスカが紙を見せるが冒険者は直ぐに首を振った。


「俺達はずっと倉庫区画に居たんだそんなところ通る貴族が居る筈無いだろ、さっさと行くぞ」


 三人は急ぎ足で消えてしまった。後に残されたエスカは大した情報を得れず肩を落とす。そこへエスカの部隊のガーディアンが戻ってくる。


「冒険者の装甲車が出入りの時一人増えていたと情報が」

「分かりました、車両所有者は?」

「ジェスロとルイス。両方ともギルド近くの酒場に」

「向かいましょう、三名ほど集めて下さい」


 使えそうな情報があったエスカはウキウキで部下に指示を出す。あまりにも浮かれすぎてグラウザムと情報共有するのを忘れてしまっている様だったが。

よしギリギリセーフだな!



_人人人人人人人人人人_

<前回登校日去年6月 >

 ̄Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y^Y ̄

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