一号の戦い
一号は鎖を思い切り引っ張り機械鎧の一部を引っ剥がした、しかし機械の鎧はまるで生きているかの様に装甲が動いて剥がれた部分を覆った。
『しつこいな、これじゃ大赤字だ』
『俺が相手するお前はこいつのお守りと転移の準備だ』
剣持ちは槍持ちに俺を投げ渡して相対して剣を構える、その間槍持ちにお姫様だっこ状態にされて暴れていたが。
『すまないがこっちも仕事なんだ』
何か言って腰にある袋から注射器を取り出した、俺は更に暴れるが抵抗虚しく腕を押さえられて刺された。
すると数秒で体に力が入らなくなりダランと機械鎧に寄りかかる事になった、精神耐性が働かない事からこれは脳に作用するものではなく体に影響する毒ということだ。
俺はその状態で何とか目を動かして一号の方を見る、彼が負ければ俺は何処かに連れ去れる。
俺は動かない体で願った、勝ってくれ、と。
先に動いたのは機械鎧の方だ。
俺のときと同じように深く踏み込んで一気に相手に突っ込んでいく、一号はそれに対して大鉈を思い切り投げる。
機械鎧は飛びようにして突っ込んでいたのでそのまま当たるかと思われた、しかし機械鎧の背中がバーニアの様に火を吹きすれすれで大鉈を躱した。
一号は鎖を引っ張る、すると大鉈は生きているかの様に動き機械鎧の背中に強襲する、大鉈は確かに背中に当たったが機械鎧はものともしないで一号を間合いに捉え剣を振るった。
『メモリー、スパイラル!』
しかし一号はその場から動かずに鎖を投げつけた、機械鎧はそれを片手で防ぐが剣の回転は止まっていた、不発だ。
『くそっ!』
「(両手で刀を頭の横に構えて瞬時に斬りつける)」
機械鎧は剣で防ぐが最初の一撃で剣を打ち上げられ二撃三撃と鎧を切りつけられる。
『ぐおぉぉおお!』
機械鎧はバーニアを吹き回し蹴りをする、一号は左手で蹴りを受け止め右手で思い切り機械鎧を突いた。
その時だ、機械鎧の装甲がカシャカシャと動きなんと刀を受け止めた、引いても抜けない事を悟り一号は直ぐに機械鎧から離れて大鉈を拾い両手で構える。
機械鎧は装甲から刀を引き抜いて構える。
まるで時が止まった様に動かない二人、しかしその状況は一発の銃声によって変わった。
俺を持っていた機械鎧が片腕から銃弾を発射したのだ、しかし一号はそれを大鉈で弾き飛ばす。
機械鎧はその隙に間合いに入り刀を振るった。
『メモリー、スパイラル』
一号は大鉈を振るおうとするが銃弾を弾いた反動で一歩遅れた、その結果。
一号の半身が消し飛んだ。




