浄水器
換気扇に使ってるろくろロボットゴーレムは
ホントに汎用性があるんだよ。
徹甲榴弾砲の加速装置にも使ってるくらいだぞ。
これがあれば、持続的水魔法に頼らずに
循環ろ過する浄水器ができるんじゃないか?
プロペラとスクリューって似てるだろ?
そうしたら水を送ることも出来るからさ。
「浄水器か。フィルター交換が欲しいな。」
そうか。
忘れてた。
ゲイルはダメ出しっぽい言い方じゃなくて
全部、前向きな表現のアイデア出しだ。
助かる。
きれいな布でフィルターにするかな?
リリーナの水浄化スキルは
水魔法とは違うんだよな?
「水浄化スキルか。
以前、水浄化スキルを水魔法化して極大化
するかどうかリリーナが悩んでいたんだ。
それで相談にのったことがある。
現状で水浄化はMP消費なしで使えるから、
浄化する水の量を増やすなら、何回も使えばいい。
だからMP消費がある魔法化は
スキルポイントの無駄かもしれない。
そうリリーナは言っていたな。
俺は一緒にゆっくり考えようと提案したんだ。」
そうなんだ。
オレは魔法回路として実装したいんだよな。
魔法ならオレとミラとガンテツが分かるから
魔法回路の参考になるんだよ。
「ちょっとリリーナを呼んでこよう。」
・・・
「わかりましたぁ。
オリジナル魔法としてピュアウォーターの
魔法を作りますぅ。」
「スキルポイント的には大丈夫なのか?」
ゲイルが心配した。
「うん。ゲイル。前々から思ってたんですけど、
魔法化したら極大化できるじゃないですかぁ。
マキシマイズドピュアウォーターなら
すごく水魔法使いとして幅がでるんですよぉ。」
オレは、手を合わせた。
「だったらお願い。オレも絶対いいものを作る。」
「ウノには、いろいろお世話になってるしぃ。」
お世話?
お世話しているイメージがないが…。
まあいいか。お願い。
オレはミラとガンテツを呼んでこよう。
・・・
「マキシマイズドピユアウォーター!」
「こんな感じですぅ。」
リリーナが大タル数個に入った水に、
一気にマキシマイズドピユアウォーターを
かけてくれた。
いいね。水はきれいだ。
ミニマイズドピュアウォーターはどうかな?
「ミニマイズドピュアウォーター!」
小タルに入った水に
リリーナがミニマイズドピュアウォーターを
かけてくれた。
いいね。水はきれいだ。
「MP消費も初級魔法相当ですぅ。」
完璧だ。
水魔法の初級魔法としても
宴会芸のファウンテンとは実用性が月とスッポンだな。
別にファウンテンをディスってないぞ。
あれはあれで宴会芸として優秀だからな。たぶん。
そうだ。
元の世界で塩素を入れるみたいに、
水を腐りにくくしたいよな。
オレもターンアンデッドの極大化をゲットしよう。
よし。
そして、概念を反転して
(ミニマイズドターンアンデッド!)
いけたぞ。
MP消費も初級魔法相当だ。
小タルの水も青く輝いたりしない。
水はすごくきれいだ。
よし。
作ろう!
ミラ、ミニマイズドピュアウォーターを解析して
ガンテツと魔法回路を立案してくれ。
「わかりました。」
オレはミニマイズドターンアンデッドを解析する。
・・・
魔法回路は2つとも完成した。
ガンテツ!竹筒を木工秘伝で加工して
こんな感じにしてくれ。
オレは木板に書いた絵を見せた。
「ほほう。これは何じゃ。」
きれいな水が出てくる筒だよ。
蛇口というんだ。
「このハンドルで水を出すか止めるかコントロールするのか?」
そうそう。
「いいじゃろう。任せろ。」
・・・
水は雨水や、そのままでは飲めない川の水を想定しよう。
今回は大タルに入れた川の水だ。
大タル数個分をゲイルに汲んできてもらった。
ゲイルはリリーナのそばにいるだけで
リリーナのモチベーションになるようだ。
ルカはパワーオブマナで、
オレとリリーナのMP回復を頑張ってくれた。
マジックユニットのチャージにMPを結構消費するんだ。
葉っぱとかの大きなゴミを取り除くためのフィルターは
交換式にしてオレがきれいな布で縫った。
ろくろロボットゴーレムにギアをはめ込む。
ギアはスピード重視でなくパワー重視にした。
竹筒には、半径に合わせたスクリューを組み込む。
ガンテツが回転好きのドワーフから
プロペラ以外にスクリューも学んでいたらしい。
ガンテツは職人の鏡だよ。
いや職人の神だよ。
大タル、小タル、ろくろロボットゴーレム、ギア、
竹筒、スクリュー、2つの魔法回路、
マジックユニットを組合わせれば「浄水器」が完成だ。
さて。
蛇口をひねって開けた。
小タルに水が入る。
きれいな水だ。
やったぜ!
「ああ。やったな。」
リリーナ、ミラ、ガンテツ、ルカも大喜び。
ちなみに。
ステラはエルフの里にビジネスに行っていて不在だ。
エルザは魔法学校の教師しているので不在だ。
シロとマーチはウサギ狩りに行っていたので不在だ。
シロとマーチはすごくいいコンビだぞ。
ウサギ肉が完全にオレたちの胃袋を
わしづかみにしてしまったんだ。
ウサギは可愛いから食うのは多少罪悪感があるけどな。
でも可愛くても食う。美味しいは正義。
さて。
ステラとエルザとシロとマーチが戻ってきたら
浄水器完成記念パーティだな。
今ある解体済みのウサギ肉を下ごしらえおこう。
やっぱ肉には下味をつけるのが大事なんだよ。
・・・
3人と1匹が戻ってきて、
浄水器完成記念パーティが終わった後、
ステラが真面目な顔で言った。
「明日、またエルフの里に行くわ。
今度はリリーナとゲイルも一緒よ。」
どうしたんだ?
「浄水器をプレゼンするの。リファレンスとして
完成した浄水器を持っていくから
アイテムボックスが必要なの。
だからゲイルを連れていくわ。
ピュアウォーターの魔法を説明するから
リリーナも連れていくわ。」
そうか。
それにしても明日って。
そんなに急がなくてもいいだろ?
「いいえ。
これは至急取り組んだ方がいいビジネスなの。
それに、ルカ、ウノ、ミラ、ガンテツには
開発してもらいたい武器、じゃなくて兵器があるの。
エルフの里にゲイルとリリーナの2人を
連れていくなら、このタイミングはベストよ。」
わかった。
ビジネスはステラに任せる。
ところで開発する兵器って、
悪魔48柱を倒すためのものなんだろ?
じゃあ、なんの問題もない。
いいよな?
「プレゼンのタイミングは完璧やで。」
「即決。さすがステラじゃ。脱帽じゃ。」
マーチとガンテツが強く頷いた。
この2人は先見の明がある。
ステラも含めると3人がグッドタイミングだというなら
実際にそうなんだ。オレは3人を信頼している。
オレとしては問題ない。
それに、
リリーナもゲイルもエルフの里に行きたいだろ?
「ああ。せっかくこの世界に来たんだ。
エルフの里は、ぜひ観光してみたい。」
「///…。婚前旅行ぅ?///…。」
リリーナの目がハートマークになってる。
幸せそうだ。
よし。
ステラ。
悪魔48柱を倒す兵器ってなんだ?
「ホーリーアローマシンガンよ。」
7/9。リリーナが悩んでいたんだ。




