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セーフエリア

ゲイルがネズミを1匹、オレはコウモリを1匹倒し、

第一階層のセーフエリアと思しき場所のすぐそばまできた。

昨日の記憶を頼りにしつつマッピングしながらだったから、

まったく苦労しなかった。

あと、この階層には立体交差的な構造はなく、

平坦な構造だとわかった。

セーフエリアには先客が1人いた。

エルフの美少年。怪我して瀕死の状態だ。

血まみれになっていて、服も裂けている。

(ヒール!)

オレは迷いなく回復魔法のヒールで治療した。

ヒールは直接触れていなくても効果があった。

5メートルくらい離れていても大丈夫だというのは助かる。

ゲイルがエルフの美少年に駆け寄り、助け起こした。

おおっ。

イケメンがエルフの美少年を…。

これは腐女子が大喜びする展開だな。

後学のために良く観察しておこう。

「ウノ。お前…。腐ってんのか?」

違う。

オレは腐女子じゃないぞ。

きれいなお姉さん好きだぞ。

本当だぞ?

「ありがとうございます…。」

「俺は戦士のゲイル。そっちは僧侶のウノだ。

お前、ウノのヒールで助かったんだぞ。礼を言っておけ。」

「ありがとう、ウノ。僕はミラ。魔法使いです。」

まあその。

ごほん。

人体実験だよ。

ヒールを使ったのは人生で初めてだったからな。

オレのヒールが使えるとわかってラッキーだぜ。

別に人助けとか、そういうのじゃないから。

礼はいらないぜ。

フッ。

ゲイルよ。

オレをジト目で見るんじゃない。

・・・

しかし、魔法使いがソロでダンジョン攻略なんて大胆なやつだな。

「パーティにはもう一人、ロードがいるんです。

僕が怪我しちゃったから、いま助けを呼びに行ってます。」

なるほど。

ロードは上級職。回復魔法を使える戦士だそうだ。

「君主」という意味を含んでいる。

多くのRPGではパラディンと呼ぶことが多い。

戦士か僧侶が概ねレベル15に到達して

必要パラメーター値を満たせば、

ロードにクラスチェンジできるようになるそうだ。

いわゆるタンク(戦車)役だな。

装備としては防御を重視し大盾を装備することが多いだろう。

ロードと魔法使いの2人パーティならバランスは悪くないか?

まあ。

魔法使いが火力を維持出来るかどうかだな。

「ミラ。お前、INT偏重なんじゃないか?MPはどうだ?」

ゲイルが質問した。

「そうです。家系的にINT偏重なんです。MPは少なめです。」

MP少なめの魔法使いか。

火力は高いが継戦能力は低い。

「MP少なめの魔法使いだと、

もう一人が凄腕のロードでない限り、かなりキツいだろう。」

そうだな。

オレもそう思う。

「MPが無くなった瞬間、手詰まりになる。」

「そうなんです。今、僕のMPはゼロです。」

たしかに。

MPがゼロの魔法使いは何も出来ないな。

戦力ゼロだ。

でもどうして、ゲイルはそういうことに気づいたんだ?

「ゲイルさんは戦士だから戦力把握が出来るんですよね。」

何それ?初めて聞いたんだけど。

「ああ。ウノは知らなかったか?

戦士という職業は、相手が強いか弱いか分かるんだ。

強力なモンスター相手に無謀な戦いを避けることが出来る。

そのスキルで冒険者仲間の強さも分かる。

ウノをスカウトしたのも、戦力把握で強いとわかってたからだ。

ウノは俺と同じくらいの強さだって、最初に言ったろ?」

え?そうなの?

そういう意味だったの?

「戦士は勝てない戦いはしない、という言葉があります。

戦力把握は戦士という職業が持つ重要なスキルですよ。」

知らなかった。

なんだよ。リーダー向けの良いスキルじゃん。

戦士って全然脳筋じゃないよ。

けっこうチートな職業だよ。

まあ。

いま知れて良かった。

とりあえずミラは寝そべってくれ。

オレがマッサージでMPを回復してやろう。

ほらほら。

「えっ?えっ?」

ここは宿屋じゃなくてセーフエリアだから、

マッサージが有効かどうかは分からないけどな。

人体実験だよ。

お客さん、肩凝ってるね。

少し強めにも揉むぞ。

もみもみ。

「はぁーー。ほぐれます…。」

しばらく肩もみするとミラのHPとMPは全回復した。

人体実験成功だ。

ゲイルよ。

ニヤニヤするんじゃない。

「子供が美少年をマッサージしてるからな。」

お前こそ腐ってんじゃないのか?

ゲイルに肩をグーパンチされた。

痛い。

・・・

ミラの着ている服もなんとかしてやりたいな。

ヒールによる効果で血まみれではないものの、

服の背中がバッサリ裂けているからな。

きれいな布があるからナイフで中央に穴を開け、

首を通せるようにすれば貫頭衣になるだろう。

雨降りに自転車に乗る時に着るポンチョみたいな感じだ。

とりあえず背中は隠せるだろう。

オレは即席の貫頭衣を作ってミラに渡す。

ミラは服の上に着るか、服の下に着るかを迷っていたが

下着として貫頭衣を着ることにしたようだ。

ミラが裂けた服を脱ぎ始めたので、紳士のマナーとして

オレとゲイルは周辺を警戒することにした。

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