スキル確認
ミラ。
裂けた服はどうする?どこかで服を買って着替えるか?
そうか。大事な服なんだな。
じゃあせめてオレがミラの服を繕おう。
多少不格好になっても構わないよな?
あとで専門店に行って直してもらってくれ。
オレは道具屋で裁ちバサミと縫い針と糸を買った。
糸は何色かセットになっているのを選んだ。
ミラに服を脱いでもらい、裏返す。
きれいな布を当て布サイズに切って、赤い糸でしつけ縫いする。
さてと。
・・・
まあ。
こんなもんだろう。
赤い糸のしつけ縫いをほどいて、これで繕いは終了。
某アニメを思い出してちょっとだけ刺繍したぞ。
裂け目がまた破れないよう補強するためだな。
専門店並みの仕上がりだって?
さすがに褒め過ぎだぞ。
専門店は凄いんだ。
丁寧さが違うんだ。
・・・
今日これから、もう1回ミラと3人でダンジョン攻略するにあたり、
自己紹介がてらスキルを確認しようということになった。
まずはゲイルから。索敵、斬撃、瞬動ね。
そして、ゲイルは戦士だから戦力把握が出来ると。
さっき教えてもらったばかりだからな。
じゃあ次はオレ。ウノだ。
回復魔法、土魔法、鑑定、マッサージ術。
魔法はヒール、ストーンバレット、スネア。
あれ?掃除ってスキルが追加されてるぞ。
さっきダンジョンで拭き掃除したからかな?
なんか微妙なスキルだな。
スキルポイントを消費してないから、まあいっか。
掃除スキルは説明しないでいいだろう。
自分でもわからないから説明しようがないしな。
むやみな混乱を避けるためだぞ。
「マッサージ術って何ですか?」
ほらな。
オレには既にツッコミどころがあるんだよ。
えーと。
HP回復とかMP回復するスキルだぞ。
「ああ。それで僕のHPとMPを回復してもらったんですね。
すごくいいスキルですね。」
お、おう。
まあな。
それほどでもないぞ。
「確かにウノのマッサージ術は凄いスキルだ。気持ちいいしな。」
お、おう。
まあな。
ゲイルはオレをもっと褒めろ。
オレは褒められて伸びるタイプだからな。
ゲイルに肩をグーパンチされた。
痛い。
・・・
次はミラだな。
鑑定スキルでパラメーターを見てもいいか尋ねたら
見てほしいとのこと。
オレたちのパラメーターを比べると、こんな感じだ。
◆ウノ:僧侶:レベル2
最大HP 10, 最大MP 11, STR 5, INT 10, AGI 6, DEX 31
(合計:73)
◆ゲイル:戦士:レベル2
最大HP 11, 最大MP 7, STR 16, INT 8, AGI 16, DEX 7
(合計:65)
◆ミラ:魔法使い:レベル4
最大HP 8, 最大MP 12, STR 5, INT 22, AGI 8, DEX 8
(合計;63)
ちなみにミラのスキルは見れなかった。
レベル差ってやつかもしれない。
スキルは火魔法、雷魔法、鑑定ね。
「ミラは魔法使いだから、マジックチャージが出来るだろう。」
何それ?
「魔法の杖に、あらかじめ魔法をチャージできるんです。」
ゴメン。
良くわからない。
杖に魔法をチャージしておくと便利なのか?
「無詠唱かつコマンドワード不要で、
それなりに威力が高い魔法が使えます。」
無詠唱。
かつコマンドワード不要。
ふむ。
無詠唱って、オレもストーンバレットは無詠唱だよ?
コマンドワードは小声で(ストーンバレット)って言うけどね。
無詠唱でコマンドワード不要だと便利なのか?
ミラは頷いた。
「たしかに初級魔法は無詠唱でコマンドワードだけですね。
僕もファイアボルトとサンダーボルトは無詠唱です。
でもコマンドワードだけはさすがに無くせません。
一般的な魔法使いは、
ファイアボールとかライトニングぐらいから詠唱が必要です。
それくらいの威力の魔法が無詠唱かつコマンドワード不要だと
戦闘でかなり有利です。」
ふむ。
詠唱はしたことないけど、なんとなく理解できる。
オレが回復魔法と土魔法の使い手だからだろう。
ファイアボールなら詠唱に2~3秒はかかるだろうな。
ミラが頷いた。
コマンドワードで1秒かな。
ミラがまた頷いた。
「魔法の杖にマジックチャージしておいてファイアボールを撃つのは、
1発につき3秒くらい節約できますから本当に強いですよ。」
え?
本当に強いですよ、という表現は実感してます的な…。
ミラはファイアボールが使えるの?
使えるんだ。
ライトニングも使えると。
凄いな。
それって初級魔法じゃなくて中級魔法だよな。
下級魔法なんだ。
初級、下級、中級、上級と4段階に分類して考えることが多いんだ。
教えてくれてありがとう。
魔法の杖は持ってるのか?
持ってるんだ。
ファイアボールを3発チャージできる魔法の杖。
ワンドオブファイアボールって言うんだ。火球杖とも言うと。
すごく強そうだ。
「でも気軽に使うことができないんですよ。」
どういうこと?
新情報の連続。
オレの疑問が尽きない。
「マジックチャージすると魔法のスロットを失うことがあります。
今はファイアボールを3発チャージできるはずですが、
チャージに失敗して魔法のスロットを失う確率が3割くらいあるんです。
魔法のスロットを失うとファイアボールを2発しかチャージできません。
そうやって使い込んでいくと、
そのうちファイアボールを1発しかチャージ出来なくなり、
最終的には1発もチャージ出来なくなって、
魔法の杖として死んでしまいます。消耗品なんです。」
ふむ。
最後の「魔法の杖は消耗品」という言葉で理解した。
例えるなら充電池だ。
充電すれば再利用できるが、
充電を繰り返すことで少しずつ劣化していく。
1回買ったら無限に使える、そういうわけではないのだ。




