妖精のお返し
十五歳のメアリは五歳年下の妹で美少女のマリアンナに嫉妬していた。両親も近所の人々も皆、愛らしいマリアンナとメアリを引き比べ、醜い姉と天使の妹、と噂していた。その年の夏至祭のパーティーに、メアリはクラスメイトのクリスにダンスに誘われていた。嬉しくて、ワンピースを新調して時間を待っていたのだが、ワードローブを見直してみると、ワンピースが無くなっていた。マリアンナを問い詰めると、隣人にあげてしまったと言う。怒ったメアリは妹と母を罵り、家を飛び出した。しかしその後、メアリは姿を消してしまった。