『いち』の手記・姉の場合
注意!!!*作者は全て思い付きで書いておりますですます。
突然で申し訳ないが私の話を聞いてくれ。
私の名前は亞崎巴。まぁ、そこらへんにいる普通のおんにゃのこだ。正直普通という定義は決まっていないのだろうけど、そこら辺は割愛してほしい。
実は私、昨日高校生になった。なりたてほやほやなのだ。花の女子高生()である。ちょっと大人びた思考回路のせいで、中学一年の時にご近所のおばちゃまから「あら、ともちゃん大学受験がんばってる?」などとは言われてきたが(もちろんそのおばちゃまの誤解は解いた)。
…話を戻そう。
私の通う高校は『日高高校』と言って、まぁちょと偏差値が高いくらいの普通の高校である。選んだ理由は家から徒歩五分だったからだが。
ちなみに私には双子の弟(なんと一卵性双生児である)がいるのだが、その弟も空っぽな脳みそ(頭までは似なかった)をフル回転させて、なんとか入学をはたしていた。よかったね真琴!これで毎朝バス通勤せずにすんだね!合格通知を見た時、家族の前では無表情だったけど、部屋に戻ったとたんジョジョ立ちしながら歓喜の涙を流していたことをおねーちゃんは知っているッ!!!(ゲンドウポーズ)
…こほんっ
私が三組、弟が一組となったのだがしかし、そこで問題(?)がおきた。
周りの面子が、濃いのである。
無論それだけじゃぁ問題にはならない。たとえクラスの4分の3が二次元スペックの奴らばかりでも問題ではないのだ。…多分。
問題は、奴らの影響だ。
私が所属する三組は、色々と面倒くさい面子が集まっている。
まずちょっと顔立ちは整っているが、どこにでもいそうな少年(名前は忘れたので、ハーレム少年とでもしておこう)、続いて彼の幼なじみらしいツンデレツインテール美幼女(ここまで三拍子そろってると逆にすごい)、さらに同じ中学出身らしい、サバサバしたスポーツ大好きって感じのショートカットの美少女(爽やか系ですねわかります)。この三人は会って早々わいわいしだしたギリィ。
これだけでも十分なハーレムなのだが、さらにこの学級には、そのハーレム少年の攻略対象と思わしき美少女方がちらほらいらっしゃった。
この学級、顔面偏差値高すぎワロタwwwワロタ…
もちろん、それだけじゃあない。
ずっと寝ている顔色が良くない銀髪美少年、逆さ十字を髪飾りにしている黒いローブを羽織った大変スタイルのよろしい黒髪黒眼の美女、沢山の女子に囲まれたチャラい金髪のイケメン君(こいつもある意味ハーレム野郎だ)、ずっと本を読んでいる髪で顔を隠した少年(顔が整ってる輩特有の臭いがプンプンするぜぇ…)に、コミュ力MAXなピンク髪の美少女やらetc…もう顔面偏差値なんて話じゃない。それともなんだ、コレ。私が可笑しいのか。私自身も弟も普通よりちょっと上くらいの顔だが、この学級なんてあれだ、美人の大安売り、個性のバーゲンセールじゃないか。こんなに顔立ちが整ってる奴らに囲まれて、逆に目立ってしまいそうで怖い。
その後この話を弟にしたところ、弟の所も似たような物らしい。
だがちょっと違っているのは、弟の所はハーレム少年ではなく、逆ハー少女らしい。もうこれだけで大体分かってくれただろうか。弟の話だとその少女の第一印象は『パッとしない』だそうだ。こっちのハーレム少年と印象が被っててビビる。
というかむしろ、性別以外の所が被りに被って逆に恐ろしい。こいつら血繋がってねーのかな。ハーレム少年は黒髪で逆ハー少女は茶髪だし、名字もまったく違うけど…遠い親戚とかありそうだ。
……普通だったらこの状況は忌み嫌うべきなのかもしれない。いや、イケメンや美少女が沢山だやっふい!とでも喜ぶべきなのかもしれない。そこまでの事はしなくとも、ちょっと変だとでも思うべきなのかもしれない。
けれども、私たちは違う事を決断した。事なかれ主義の人が聞けば、まず耳を疑うような決断である。(実際、『決断』とかそう熱く言うようなものでもないかもしれないが、そこは弟が熱く語っていたので)
私たちが決めたのは、『傍観』であった。
…おっと待ってくれ。勿論ただの傍観ではない。気の向くまま場を引っ掻き回し、全てをゴチャゴチャにした直後に二人で気づかれぬよう途中離脱、掻き回されたその場がどのように展開していくのかを、素知らぬ顔をしながら傍観という、何とも趣味の悪い『遊び』なのだ。
勿論、リスクなんて上げていけばキリが無い。誰かにバレた時の言い訳は?ハーレム要員と関わってしまった場合はどうするか。
それら全てのリスクを背負ってでも、これはやり甲斐があるのだ。誰かにバレるスリル。ハーレム要員と関わる事で出来る行動パターン。とてもドキドキする。何たってゲームみたいで楽しそうだ!!
手遅れながらも、私と弟は生粋のゲーマーだ。オンラインでは全国上位に輝くレベルで。それに、私が頭脳担当で弟が行動担当なら釣り合いも取れる。すばらしい。こんなにwktkした事は無い。
提案したのは弟だが、本当に良い事を言ってくれる。私と思考回路が似ているのも一つの原因だろうが。
あぁ、明日が楽しみだ!!!
やっと一話完成。
初のお気に入りでテンション上がってるのは内緒。