13/13
新たな1歩
祝日が終わり、大学の授業が再開した。私は最寄り駅まで慰めとしてある曲を流しながら歩いた。丁度良いそよ風が今まで起こったことを回想させては過ぎていく。
その曲で私は目の前に片思いした人が炭酸の泡のように包まれながら消えていった。上へ上へと昇っていき消えていった。
貴女に恋して良かった。
貴女を想い続けて良かった。
貴女に―想いを伝えて良かった。
視界がぼやけて頬を伝う雫。私はとっさに空を見上げた。雲一つない空だった。それでも流れていく。
嗚呼、本当に好きだったな…。これで終わったんだな…。太陽のぬくもりが私を照らし続ける。その温かさに私はさらに泣いた。
さようなら。私の初恋。
さようなら。五年間、先輩を想い続けた自分。
急に風が強くなって私の背中を押した。思わず声を出して足が一歩前に出た。私は涙をぬぐってそのまま歩き続ける。
太陽のぬくもりと風が妙に清々しい。自分の中での落とし前がついたようだ。
私は自然の慰めを受けながら歩いて行った。




