12.レイルルート突入!
「……。なるほど?」
よくわからない。
夢から目が覚めて、それがミモザの正直な感想だった。
今の夢はおそらくゲームのものだろう。おかげでいくつかの事実は判明した。しかしいつものことながら、いくつかのことは不明なままだ。
とりあえず判明したこととしては、今回の街でもどうやらゲームのイベントが存在したらしいことと、今回のシナリオでは攻略対象が二人いるようであるということだ。
その二人とは、ジーンとレイルだ。
主人公であるステラは、どうやら分岐点でどちらと恋に落ちるかを選択してどちらかと仲良くなるようだ。
そして夢に見たのはジーンルートのシーンだった。
レイルルートがどういったものだったかは曖昧だ。しかし断片的にレイルが攻略対象であるという知識だけは思い出せた。
そして妹のレイラ。
彼女はーー、
(どっちのルートを選んでも病死してしまう)
病気についての詳細は確かゲームでも語られていない。しかし確かレイルのルートではそれに関しての相談があったようななかったような気がする。
「……今回はこの二人の攻略を進めればゲームの情報が手に入るかな」
ゲームの情報が手に入れば、おのずとステラの目的や場所についても手がかりが掴めるはずだ、……と思いたい。
さて、どちらから攻めるか、とベッドの上であぐらをかいたところでふとあることに気づく。
「いや、ジーン様は攻略する必要なくないか?」
「ちぃ?」
『なぜ?』とチロが顔を見上げてくるのに、ミモザはその顔を見返した。
「だってもう僕はジーン様の『友人』じゃん」
「ちち?」
『だから?』と続きを促すチロにミモザはゆっくりとうなずいてみせる。
「そう、友人。つまり……」
チロはごくりと生唾を飲み込んだ。ミモザは一度瞳を閉じると、ついで勢いよくカッと目を見開いた。
「彼の中の僕の好感度はもうカンストしている!!」
「…………」
「だから攻略の必要はない! なぜならもうすでに好感度はマックスだから!!」
「……ちちぃー」
『いや、『友人』はそこまで好感度の高い称号ではねぇよ』とチロはつぶやく。
その表情はドン引きだ。
しかしそんなことには気づかず、ミモザはベッドの上に立ち上がると、びしっと天井へと人差し指を突き出した。
「つまり! 攻略すべきはレイル様ただ一人! いける! いけるぞ!!」
「ちー、ちちちっ」
『たとえ攻略対象が一人だとしても、おまえにはいけねぇよ』
チロはそう調子に乗る相棒へと忠告をしたが、ミモザは「ひゃっほーい!」と雄叫びをあげながらベッドから飛び降りていて聞いてはいなかった。
チロは盛大なため息をついた。
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